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【連載119】投資と家賃設定

  • 2020/05/01

 モノの値段は需要と供給で決まり、値段が高いか安いかは、買い手の必要性や価値観で決まります。高くても必要であれば買い、安くても不要ならば買わないというのが当然です。マスクの買占めは不安感や転売目的などの要素で必要と思う範囲が広がったから、高いと思っても買う人が増えたということになります。

 それでも、健全な経済活動を考える場合は、売り手は値決めにあたり、まず、その原価を把握しなければなりません。モトを取るにはいくらで売ればいいのかをしっかり考えねばなりません。

 賃貸住宅を始める場合も同様で、仮に6室のアパートの建設に5,000万円の投資を要するのならば、それを10年で回収するには単純計算で年500万円の家賃収入が必要です。この場合、月42万円が集金できる部屋数と家賃設定が必要だということは誰でも計算できます。しかしここに、維持管理費や募集の費用、空室のリスク、借入がある場合は金利負担なども考慮しなければなりません。計算上、そのようにして出した年間の家賃収入が600万円、1室8.3万円以上と算出されたとしても、立地や間取り、周辺の競合物件と比較した場合、その家賃設定が困難であれば、投資は諦めるか、他のプランへの変更が必要です。

 賃貸住宅投資をめぐるトラブルの多くは、こうした試算が不十分であったり、あるいは売る側があえて説明しなかったことにより生じています。前述の例で言えば、毎月50万円集金しなければならないのに40万円しか集金できなければ、10年で1,200万円も赤字です。やる前から破綻が見えています。

 賃貸物件での理想的な投資額の計算は、投資収益率を10%見込んで、「年間家賃収入×10倍」となります(『RA投資の波にのれ』参照)。ごく大雑把に計算すれば、敷地面積から建てられる物件が2DKで6室、周辺の競合物件から考慮し家賃相場が6万円だとすれば、6万円×6室×12か月×10倍で4,320万円が投資の上限となります。

 4,320万円でアパートが無理であればどうするか。月10万円以上の家賃を設定できる戸建賃貸を2棟建てるとういう方法はどうでしょうか。10万円×2棟×12か月×10倍であれば2,400万円。洋館家商品であれば十分、対応可能な価格です。

 問題は、月10万円以上の家賃を、入居者が高いと思うかどうかです。洋館家商品であれば、高品質な戸建賃貸住宅は供給が少ないですから、「安いと思う」「多少高く感じても必要性がある」入居者を、比較的容易に獲得することができるのです。

 

『RA投資の波にのれ』の内容紹介・購入はこちらから

https://www.youkanya.com/books/

 

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