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【連載88】「所有する」から「利用する」へ

昨年発覚したスルガ銀行の過剰融資等一連の不祥事の影響もあり、各銀行ともサラリーマン向けの事業用住宅ローンの貸し出しを極端に抑制しています。賃貸住宅の建設を行う事業者は、どこもそのあおりを食って、営業活動が厳しくなっていると聞いています。


私たちのグループの場合、お客様に無理な借り入れをさせて無理に物件を建てさせるという営業は行っていませんでしたから、銀行の動向が変わったからといって大きな影響はありません。むしろ金融機関が集合住宅の供給過剰を十分認識し、借り入れる側の返済能力と物件の事業収益とを適切な審査を行うようになることは、「これからの賃貸住宅」である戸建賃貸住宅への社会の関心を高めるものと期待しています。


もっとも、金融機関全体が集合賃貸と戸建賃貸の今後の事業性の違いについて理解があるとは言えません。私たちは戸建賃貸投資の優位性をもっともっと世の中に喧伝していかねばならないと思います。


昨年、洋館家本店の戸建賃貸普及の取り組みに関連し、3冊の本が出版されました。そのうちの1冊、10月に発行した『RA投資の波にのれ』は、9月発行の『RA投資マニュアル』に続く内容で、主な読者としてアパート・マンションオーナーのほかサラリーマン投資家も想定しています。書名の「RA」は、フランス語の「貸家」の音からとった造語で、私たちが進めている高品質な「戸建賃貸住宅」をブランディングしていくために登録商標を出願中です。


『RA投資の波にのれ』ではサラリーマンの新ライフプランとして、「自宅を所有する」から「戸建賃貸を利用する」に切り替えることを提唱しています。子育て期間中は資金を教育投資に集中し、戸建賃貸への投資を行い、第三者が支払う家賃で借入金を支払い、財産形成を行う術を紹介しています。


現代のサラリーマンにとって、自宅を購入することは高額で無駄な買い物だと、この本ではあえて言い切りました。「自宅を買うデメリット」「自宅を買わないメリット」をデータをもとに細かく解説し、その上で戸建賃貸への投資の優位性とさらにより成功させるための秘訣を伝授しています。


日本において、ほんの70年前までは、都市部においては特に住宅は賃貸であることがふつうでした。それが、高度経済成長期に地方から都市に人が流入する中で、「家を買う」ことが当然だというふうに価値観が変わりました。けれども、高度経済成長の終焉から久しい現在、その価値観も転換しなければならないときにきています。人の一生の幸福とは何か、ということを考えるうえでも、住宅ローンの返済のために働き続けるサラリーマンのライフスタイルは大いに見直されるべきだと考えます。そのような視点も持って、『RA投資の波にのれ』のご一読をお勧めします。

 

洋館家書籍『RA投資マニュアル』 『RA投資の波にのれ』 『洋館家グループの挑戦』の内容紹介・購入はこちらから

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