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2020年02月15日の記事は以下のとおりです。

【連載114】良いものでも宣伝しなければ売れない

  • 2020/02/15

 いかに良い商品であっても、その存在が知られていなければ人々に買ってもらうことはありません。つまり宣伝されていないものが売れるということは、あまりないのです。「良いものなら売れる」と思いたいところですが、現実にはなかなかそうなりません。

 もちろん、宣伝とはテレビやラジオ、チラシなどの広告だけをさすわけではありません。“口コミ”も有効な宣伝媒体です。特別、広告にお金をかけていなくても、「あの商品は良い」「あの店は良い」と口コミで広まる。それも大きな「宣伝効果」です。

 最近ではネットの世界での口コミも大きな影響力を持ってきました。twitterやブログでの書き込みなどです。大手企業はそこにも莫大な予算を投じて、これらネット上の口コミを自社に有利に展開しようとしています。

 広告宣伝にお金を遣えば、それなりの効果があることは事実でしょう。けれども、派手な広告宣伝をしている商品や企業が、必ずしも良いものかというと、そうでもないということは多くの人が経験的に知っています。派手な宣伝をすれば売れる。しかし、売れているから良いものだとは限らない……というのも多くあります。

 しかしそれでも、繰り返しますが「宣伝しているもの」は売れます。私たちの住宅産業においても、大手ハウスメーカーが広告宣伝費に莫大なお金をかけ、その分のコストが住宅の価格に載っているとしても、売れているのです。この現実を、私たちは受け入れなければなりません。

 では、私たちはどうすべきか。大手に対抗してテレビコマーシャルをどんどん打てば良いのでしょうか。不動産業界のフランチャイズの中には、テレビコマーシャルの費用分担をフランチャイジーに負担させるところもあるようです。フランチャイザー(本部)とフランチャイジーとでお金を出し合って、大手に対抗する広告を打ちブランド力を上げようという判断のようです。

 私も広告宣伝の重要性を大いに認識しているつもりです。それでも、ただ広告にお金をかけさえすればいいかというと、そうは考えていません。これまでも多くの広告を出してきましたが、比較的コストの安いネットや地方紙などを活用してきました。もちろん、最近のBS放送や、過去の地上波でのコマーシャルなど、マスメディア活用も行いましたし、これからも予定していますが、そこに過度な注力をするつもりはありません。

 それはなぜか。洋館家本店グループのビジネスモデルは、高品質で低価格の規格住宅を提供するところにあります。そこでは、広告宣伝費の上乗せなどのコストは、極力排していこうと進めてきたからです。この方針は今後も堅持します。しかし時代が変わり、マスメディアの広告の有り様も変化してきました。そのあたりをもう少し研究し、戦略的な広告宣伝を行っていきたいと考えているところです。

  

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