メーカーインタビュー 002
施主と入居者双方の満足度を高める商材提供に努める
三協立山株式会社
住宅事業部 住宅市場開発部 広域開発課 副主任
大岡久美子 氏
洋館家各種モデルの玄関、サッシを納入するのは、大手アルミ会社・三協立山。東京・新宿の首都圏ショールームに担当の大岡さんを訪ねました。
注文住宅でのニーズにも応えられるものに
ーー洋館家に供給している商材は?
大岡 当社の事業は建材・マテリアル・商業施設事業と広範ですが、洋館家様には玄関とサッシを納入しています。専門メーカーとしてさまざまなタイプの商品を開発しラインナップしていますが、規格住宅への供給ですから、その中でも商品を絞り込んでご提供しています。品質にはもちろん自信を持っていますが、施主様のご要望である低コスト化にお応えでき、しかも色やデザインなどのバリエーションがあるものを揃えています。
例えば、玄関ドアは洋館家の玄関は全て小窓やスリットから採光のできるように設定し、家のアクセントにするとともに室内に明るさと温かみを持たせています。セント・マリアージュではアパート用など賃貸住宅向けのものをメインにしています。
仕様面では、シリンダー錠とサムターン錠、ドアガード、ふた付きドアスコープが標準装備です。また、建売や注文住宅として採用されることも多いシェリー・メイゾンの場合は、ドアの色や小窓の形などで選択肢があるシリーズを用意し、注文住宅でのニーズにも応えられるものとしています。
▲玄関ドア ラフォースモダーニ
▲玄関ドア ラフォースプロディ
入居者の視点での商品づくりに努める
ーー貴社の商品・サービスの強みは?
大岡 営業の皆様に強みとしてお伝えできるのは、デザインが豊富であることです。そして、施工担当の皆様にはデリバリーなどの対応力を評価していただければと思っています。デリバリーについては、直系の販売会社や代理店が北海道から沖縄まであり、全国どこでも同じ商品を、比較的短期間で納めることができます。
賃貸住宅の場合、建てる方と住む方とが違いますし、コスト面でも商品選択の幅は狭めざるを得ないかもしれません。それでも、当社では入居者の視点で操作性や機能の優れた商品づくりに努めているので、ぜひその点も見ていただきたいと思っています。これからもエンドユーザー様に喜ばれる商品づくりを進めていきます。また、バリエーションに関しても、同じ価格帯の中で、色々なものを出していければと考えています。
戸建賃貸の付加価値アップにも応える
ーー洋館家の住まいづくりについてどう感じていますか?
▲玄関
大岡 洋館家様の「企画住宅」は、規格化された住宅を戸建賃貸という形で提案するという点で新しい考え方だと思います。メーカーとしては、商材がほぼ決まっているので見積もりなどの手間が少なく、その分、コストダウンにつながります。コストダウンを図りつつバリエーションを増やすというのは、メーカーとしては大変ですが、仕様も本部で認めていただいているので提供しやすいというメリットがあります。
また、オプションとして、耐風圧性、水密性をワンランクアップさせた商品も用意しています。その他にも、溝の掃除などのお手入れがしやすいフラットレールタイプのサッシもあります。販売される住宅の付加価値を高める際にも十分お応えできる体制を、今後もますます充実させていきます。
▲玄関見本
▲フラット掃き出し
企業紹介
サッシの老舗。復原・東京駅のサッシすべてが同社製
三協立山株式会社
国内大手アルミ会社の一角で業界3位、建材・マテリアル・商業施設事業を行う企業。2006年に三協アルミニウム工業と立山アルミニウム工業が合併し、三協立山アルミ株式会社が設立され、その後2012年、現社名に改称。各ブランドでもある三協アルミ社、三協マテリアル社、タテヤマアドバンス社は社内カンパニーとなっている。
もともと三協アルミはサッシなどを中心とした大型施設向け建材、家庭用建材及びエクステリア商品に強く、立山アルミは住宅向け建材、ビル建材、商業施設向け商品、エクステリア商品などを主力としていた。三協アルミの創業者の竹平政太郎と立山アルミの創業者の竹平栄次は実の兄弟であり、ともに富山県高岡市に本社を置いていた。
2012年10月に復原工事を終えた東京駅の丸の内赤煉瓦駅舎のアルミ製窓450窓のすべてに、同社のサッシが採用されている。旧駅舎建設時の大正期には木製建具が主流であったため、同社では過去の文献を基に同社の技術の粋を集め、塗装面など外観を同じくした「東京駅専用ビル用サッシ」を開発するとともに、窓の装飾に使われるアルミ製鋳物も製造納品したことで話題となった。
売上高は連結2,923億91百万円(2015年5月期)。
本社・富山県高岡市早川70
WEBサイト http://www.st-grp.co.jp/
▲三協立山株式会社の変遷
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安心して住んでいただける住宅づくりに貢献
--貴社が開発で力を入れていることは?
大岡 開発テーマはさまざまです。近年は風水害の被害が全国で増えていますので、耐風圧や水密性という部分の強度をアップした商品を提供することで、安心して住んでいただける住宅づくりに貢献していきたいと考えています。
また商品自体については、エンドユーザー様にとっての使いやすさやお手入れのしやすさを重視しています。掃除がしやすいフラットレールなどは、当社のそうした考え方から生まれたものです。
施工面では、昔から施工されている方にとっては、ずいぶん楽になっているのではないでしょうか、施工が楽ということは、商品ごとに特殊な取り付け方が生じないことだと思います。そのような視点も、商品開発では踏まえています。
前述したように、洋館家様にご提供している商品は、標準でも高品質なものばかりですが、さらにオプションとして、高性能面かつデザイン面でも付加価値が高い商品、注文住宅でも遜色ない商品をご用意しています。ぜひ施主様にご提案いただければと思います。
シェリー・メイゾン
玄関ドアラインナップ ▶
▲ セント・マリアージュ、シェリー・メイゾン共通 サッシ標準仕様
▲ セント・マリアージュ、シェリー・メイゾン共通 サッシオプション仕様(高断熱サッシ)
ショールームで実物に触れる
今回取材した首都圏ショールームはサッシ・玄関・室内建材などの住宅建材商品を中心とした品揃えで、それらの商品を『見て』『触って』『確かめて』体験することができる。
▲ショールーム1
▲ショールーム2詳細 http://alumi.st-grp.co.jp/shr/tokyo/index.html
このほか同社では、名古屋、大阪、富山、高岡、福岡にショールームを配している。
詳細 http://alumi.st-grp.co.jp/shr/index.html