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ネットワークと異業種連携で共存利益達成をめざす

【連載58】ネットワークと異業種連携で共存利益達成をめざす


 前回までのブログで、住宅を買いやすいしくみとし、借りている間に払った家賃が、その住宅の購入資金の一部に充当できるようにならないかというアイデアをお伝えしました。もちろん、住宅の割賦販売にはさまざまな制約があり、法律面でそれらをどのようにクリアしていくかという問題もあります。当社だけでは乗り越えられないハードルもありますので、当社の持つさまざまな専門家のネットワークや異業種との連携とにより、ひとつひとつ解決していきたいと考えています。
 私は、そもそも日本の住宅は高すぎると考えています。ですから当社は、高品質低価格の規格住宅を追求してきました。しかし、私たち住宅関連事業者がやるべきことは、こうしたハード面での取り組みだけではありません。多くの住宅メーカーが、土地所有者に連棟型のアパートを提案してきました。それは住宅メーカーが儲かり、かつ、土地所有者も資産運用や税金対策で有効であったからです。しかし今や、アパートの空室はどんどん増えています。アパート建設は、メーカーは儲かっても土地所有者にとってはメリットがなくなり、むしろリスクになっているのです。
 また、高度経済成長期以降、都市部では地方から流入する人々のためにどんどん住宅が供給されました。そしてそれは、通勤圏をどんどん広げるとともに、アパート・マンションといった連棟タイプの住宅を増やしました。かつて、団地住まいが憧れという時代がありましたし、マンション購入が夢という時代もありました。しかしながら、多くの人は一戸建てを求めていましたし、都市部でそれがかなわなければ、郊外へ郊外へと一戸建てを求めていったわけです。これら住宅をめぐる環境の変化や、人々のニーズについては、これまでもこのブログで繰り返し書いてきましたが、こうした状況を踏まえたうえでの結論が、当社の戸建賃貸住宅事業でした。
 音の問題などで気兼ねをしなくて済む戸建に住みたいと願う子育て世代は多い。しかし賃貸住宅はアパートばかりという現状で、当社が提供する戸建賃貸住宅は市場から歓迎されています。歓迎されていますから、戸建賃貸を提供する土地所有者にとってもリスクなく資産運用を行うことができています。入居者、オーナー、そして当社をはじめとした住宅供給業者の3者が共存利益を得ることができているのです。共存利益を追求すれば、ビジネスは必ず成功すると私は信じます。