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規格化と標準化が商品の付加価値を高める

【連載44】規格化と標準化が商品の付加価値を高める

 洋館家本店は「低価格・高品質」住宅を普及させることをミッションとしています。「低価格・高品質」とは住宅の製造販売を合理化することによって実現できます。「合理化=能率+効率の追求・価格=合理化×出荷量」という結果で成り立つのです。ですから、「規格化と標準化」とは、商品の付加価値を高めるための行為になるのです。
 注文住宅のように当事者間の満足度(効用)によって価格が決まるものと、最初から不特定多数をお客様として捉えた規格商品とは、製造・販売の基準が違います。
 例えば、洋服を作るとき、洋服屋さんに行って自分に合った生地を選び、寸法を採って自分用の洋服を作るとすると当然価格は高くなります。一方で既製服は、同じ生地を使いあらゆるサイズに対応できるように規格化して準備します。
 注文服の場合は作ってみないと「値段がわからない」。満足度も、「いい生地だ」と洋服屋が言っても、注文した人によって「良さ」の差がある。「個人的な満足度の差異」があります。
 ところが、規格品は最初から「値段がわかり」「品質や満足度も購入前に判断できる」。規格品は不特定の購入者に対し、商品の基準を一番上に合わせることによってより多くの消費者に満足してもらえるのです。これが注文服と既製服の決定的な違いであり、このことは住宅を含めたあらゆる商品に共通しています。
 従って、注文品と規格品とでは、当然販売の方法が違ってくることになります。規格商品は商品の説明から入ります。注文品は自己紹介と会社紹介(自己の売り込み)から説明に入ります。
 注文住宅の建築では、成約までの時間がなかなか予測できません。大半のお客様は初めて住宅を建築するため、商品の価格や基準などがわかりません。だから複数社に見積りを依頼します。ここで営業担当者は、値引きや商品のサービスを駆け引きとして、当たり前のように行わざるを得ないのです。
 このように営業する人は、最初に断られるのが怖いから、契約するかしないかの返事を最後に聞くようにしたいのです。一生懸命営業しても、最後の段階における「買うか買わないか」で天地の差になります。
 その点、規格住宅は価格と基準が明確なので、お客様は商品の説明を受け、買うか買わないかの返事をすぐに決めることができます。営業担当者も結論を早く聞くことができるのです。ここが規格住宅と注文住宅の営業の違いです。規格住宅は利益も出ますし、何よりもお客様のターゲットが幅広くなります。ですから施工店の皆さんには、使命感を持って洋館家の商品を扱っていただきたいのです。