記事一覧

知恵こそ価値を生み出す唯一の方法①

【連載41】知恵こそ価値を生み出す唯一の方法

 利益は知恵から生み出されます。では、その「知恵」とは何かを整理してみたいと思います。洋館家本店で提唱している「知恵」とは次のようなことです。
 まず、知識と知恵を時々勘違いする人がいます。知識と知恵は異なります。「知識」とは物事を理論的に説明するための手法で主に自己防衛に使います。これに対して、「知恵」とは体験や経験の上にしか成立しません。利他的、互恵的に思考、行動することでいかに共存できるかという意味を含んでいます。知識は「競争社会の自己評価」であり、知恵は「共存社会の利他評価」です。
 知識は時に誤って高い評価を受けることがあります。それは、知識は理論構成で成り立っているため、経験や体験がない者でも、あたかも疑似的に事実のごとく説明できることにあります。数値、量、長さ、大きさを理論的、統計学的に説明するため、実体験、実経験がなくても「わかっている」「できる」と誤解されやすいのです。
 わかりやすく言うと、いくらスポーツ、音楽、料理、企業経営など知識があっても、知識だけでできるものではありのません。それらの分野では、知識はないよりはあった方がいいという程度のものでしかありません。
 これに対して、知恵は共存するために、何が人のため、家族のため、社会のため、国のためになるのかというように、相対するものを先に考え役に立とうとします。これを思考し行動する事が知恵なのです。知識はなくてもピアノを弾くことで人々を癒す事ができるし、ゴルフや相撲のように技を通じて感動を与えることもできます。そして、知恵は全てのものと共存することが基本にありますので、競争は自分とすることに気づきます。
 洋館家本店ではどうしたら共存できるのか、どうしたら他者との良好な関係性を築づくことができるのかを追求しています。それが「知恵」絞ることなのです。
 では「良好な関係性」とは何か。それは、相手の最大効用(満足度)と自分の最大効用の接点を見つけることです。そうする事で「相反利益」ではなく「共存利益」を得ることができるのです。そしてこの共存利益は知恵からしか生み出すことができないのです。なぜなら、知識は自分の利益を優先するので、相反利益の追求でしかないからです。