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全国セミナーで発表した取り組みについて④

【連載25】グループの総合力で社会に役立つ仕事を

 前回まで、全国セミナーで発表した取り組みについての前提として、現在の格差社会の進行などについて私の考えをお伝えしました。その上で、何をやっていくかについては、前月、皆様のお手許にお届けした情報誌「YCY News」に書いた通りです。簡単に採録しますと、次のようになります。

 まず、「単体企業の事業展開には限界がある」ということです。格差社会の進行を踏まえたビジネスを展開するにあたり、いかに良いアイデアがあったとしても、単体企業では必ず壁にぶつかります。限界を打破するには異業種との提携(複合体)が必要不可欠となります。

 洋館家グループでは、この異業種連携をどんどん進めていきます。

 また、業務提携をするにあたり最も重要なのは「責任と関係性」です。相手に負をかけず、冨を与える事です。正しい関係性が成立しますと、基本的な準備が整いイノベーション(創造的破壊)に向かうことができます。

 知識から知恵は生まれません。知識とは自分が身に付けたもので、ないよりはあった方がいいという程度のものです。知恵というのは人や社会に貢献できるアイデアを出す事です。だから「知恵を絞る」とは自分の為ではありません。相手に何を貢献できるかという事が知恵なのです。社会貢献の大きさによって人が集まる、情報が集まる、そういうところには競争は生じません。そのような考え方で、洋館家のグループは、「思想と理念」を共有した集団(チーム)へと発展させていきたいというのが、今年度の基本方針だとご理解ください。

 セミナーで申し上げ、情報誌「YCY News」にも掲載しましたが、私は、「戸建賃貸住宅は社会貢献ビジネス」だと考えています。

 家を借りたいという人の70%以上は「一戸建て住宅に住みたい」と希望しているといわれています。一戸建てを特に望んでいるのは子育て世代、でもこの世代は平均所得が低いため負担なく住むには良質でコストの安い住宅を供給しなければなりません。

 建築、不動産、設計、施主、入居者など賃貸住宅に係るさまざまな人々が「責任と関係性」で連携すればこのビジネスは確実に成功し、大きく飛躍する事ができる、それが今回のセミナーで最もお伝えしたかったことだとご理解ください。