世界のスープを作ってみよう その1

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ボルシチ
(ロシア)

 忙しい朝も、あったかいスープを食べて出かければ、身体も温まり栄養も摂れます。手軽なカップスープやレトルトもいいけれど、夜のうちにちょっと仕込んで、ボリュームたっぷりのスープを作ってみましょう。今号から、美味しくて健康に良い世界のスープのレシピをご紹介していきます。

ボルシチ
 まず寒い時は寒い国のスープをということで、ロシアのボルシチ。「世界三大スープ」の一つで、ロシア料理の代表。もともとはウクライナ料理とされていますが、ロシア人やポーランド人は断固、自国の料理と主張します。このスープの甘みには、体温をあたたかく保つ効果があります。
 本来のボルシチはビーツ(赤かぶ)を入れますが、白かぶでももちろん美味しい。かぶの栄養価は葉の方がより高いので、葉っぱを刻んで使っても良いかも。ごろごろと大きめに切った野菜をたっぷり入れて、ビタミンA、B1、B2、C、ミネラルのカルシウムや鉄、さらに食物繊維を補給。ご飯にもパンにも合います。

      材料(4人分)
  • 牛肉(シチュー用)……600g
  • 小麦粉……少々
  • たまねぎ……2個
  • セロリ……1本
  • にんにく……1片
  • じゃがいも……3個(600g)
  • かぶ……3個
  • にんじん……1本
  •  
  • トマト缶……1缶
  • 水……500cc
  • 調味料A
  •   コンソメスープの素……2個
  •   塩……小さじ1
  •   砂糖……大さじ2
  • サラダ油……大さじ1
  • サワークリーム……適宜

作り方

  • 牛肉は塩・こしょう(分量外)で下味をつけ、小麦粉をまぶす。
  • たまねぎ、セロリ、にんにくはみじん切り(セロリは葉ごと)、じゃがいも、かぶ、にんじんは皮をむいて大きめの乱切りにする。
  • 鍋にサラダ油を熱し、たまねぎ、セロリ、にんにくをよく炒めておく。
  • 1をフライパンで表面に焼き色がつくまで焼き、3の鍋に入れる。
  • 4にトマト缶を入れ、全体がなじむまで炒める。水、調味料A、じゃがいも、にんじんを入れ牛肉が柔らかくなるまで煮込む(この時圧力鍋を使うと時間が短縮できます)。
  • じゃがいも、牛肉が柔らかくなったらかぶを入れ煮る。
  • お好みでサワークリームを添える。

スープのついでに……
column ロシアの住宅事情

 ロシアの都市の写真を見ると、集合住宅が多いのがわかります。あんなに土地が広いのになぜ?と思う方も多いでしょうが、寒さが厳しく暖房の効率が最優先となるので、集合住宅ではセントラルヒーティングの方が都合がいいからです。また、そういう事情で、政府が国民に住宅を割り当てた旧ソ連時代、戸建住宅はほとんど建てられなかったようです。モスクワなどでは、18世紀に建てられた木造の集合住宅も一部健在で、1ブロックを占める巨大なアパートも珍しくないとのことです。
 普通のロシア国民にとって、都市部で一戸建てに住むことは夢の世界のようですね。

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