街と建物

 賃貸物件の現況〈和歌山市〉

紀州徳川家の城下町

 和歌山市は紀伊半島の北西部に位置し、北は大阪府、西は奈良、三重両県に接しています。北方は和泉山脈の山並み、西方は紀淡海峡に面しています。
 1585年、全国制覇を目指す豊臣秀吉に征服され、関ヶ原合戦のあとに浅野家が入国しました。豊臣家滅亡後、1619年に徳川家第10子、徳川頼宣が入城。以後、紀州徳川家の城下町として栄えました。 近年、同市は重化学工業と地場産業の二重構造を背景に、「ものづくりの街」を目指しています。同市資料「ものづくり物語」では、”偉大なる5人の先人”として、経営の神様・松下幸之助、国産楽器づくり・山葉寅楠、化学工業のパイオニア・由良浅次郎、ビタミンA抽出・高橋克己、そして国産飛行船による往復飛行・山田猪三郎を紹介。ニット、機械金属、鋳物など12分野を取り上げています。

住宅状況

 「住宅・土地統計調査」(2018年、総務省)によると、住宅数185,810戸のうち、「居住有り」は149,360戸、「居住無し」は36,450戸(空き家率19.6%)。これらのうち、賃貸住宅は63,270戸あり、「居住無し」が18,880戸で、空き家率は29.8%に上ります。

価格相場

 LIFULL HOME’Sによれば、アパートなら1Kで4.31万円、1LDKで6.05万円、2LDKで6.23万円となっています。また、マンション・アパート・戸建て全体のワンルーム・1K・1DKの平均家賃は4.43万円。これは近隣の海南市を上回る水準です。

*2018年「住宅・土地統計調査」による。誤差は四捨五入による。
*賃貸空き家率 
→和歌山市 居住有44,390 居住無18,880 合計63,270 空家率29.8%
→和歌山県 居住有95,500 居住無34,000 合計129,500 空家率26.3%%

和歌山市グルメ

しらす

 

 梅や真鯛で有名な和歌山は、しらすも名産。漁獲量では全国11位ですが、しらす干し消費量は全国1位です(2017年統計調査)。
 和歌浦湾で獲れたしらすは「わかしらす」としてブランド化されています。とくに最漁期の秋は身が締まり絶品。生はもちろん、ゆでたての釜揚げしらす、天日干しちりめんなどが出回ります。醤油や大根おろし、シソや梅干し、海苔など、各店のしらすメニューも充実しています。

 

 今回の表紙


和歌山城

和歌山県和歌山市一番丁3

 1585年に紀州を平定した羽柴秀吉が、弟・秀長に命じて紀ノ川河口部に築かせた城です。1619年には徳川頼宣が55万5千石を拝領し、紀州藩が成立。紀州徳川家は尾張・水戸とともに御三家と呼ばれるようになりました。
 美しい白亜三層の大天守閣は虎伏山(とらふすやま)の頂上に位置し、市街地を四方に見下ろす大パノラマが広がります。
 現在の天守閣は、戦災後の1958年に鉄筋コンクリートで再建されたもので、内部には徳川家ゆかりの遺品などが多数展示されています。
 ユニークなのは、敷地内に動物園が設置されていること。園長は、ツキノワグマのベニー(メス)。2015年の和歌山城公園動物園100周年記念事業の一環で行われた園長選挙で“初当選”したそうです。
 入園無料で、ほ乳類、鳥類、は虫類合計50種(2022年4月現在)の動物たちと触れ合うことができます。

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