街と建物

 賃貸物件の現況〈長崎市〉

九州新幹線西ルート開業に期待

 長崎市は県の南部に位置し、山稜と恵まれた海港を生かした海外との交流・交易を通じ、独自の発展を遂げてきました。一方、江戸幕府によるキリシタン弾圧、鎖国下での海外交流・交易、海運日本を支える造船業の隆盛、そして被爆による廃墟化という、独特の歴史も重ねてきました。
 現在の人口は41.4万人、20.7万世帯が暮らしています。
 近年は国際観光都市としても台頭し、2018年には、年間700万人を超える観光客を迎えました。今後の期待を担う九州新幹線西九州ルート(博多-長崎)は、2022年に66kmに及ぶ武雄温泉-長崎間が開通予定で、残りの新鳥栖-武雄温泉間は規格方式が協議されています。

住宅状況

 「住宅・土地統計調査」(2018年、総務省)によると、長崎市の住宅総数は219,750戸。居住無しの賃貸住宅は16,730戸で、空室率は18.6%と、県全体の空家率よりやや多いものの、全国平均とほぼ同じ水準です。

価格相場

 LIFULL HOME’Sによれば、ワンルーム・1K・1DKのマンション・アパート・戸建全体の平均家賃は4.59万円です。2LDKは6.64万円、3LDK11.41万円となっています(2021年7月上旬現在)。

*2018 年「住宅・土地統計調査」による。誤差は四捨五入による。
*賃貸空き家率 
→長崎市 居住有73,410 居住無 16,730 合計90,140 空家率18.6%
→長崎県 居住有 189,700 居住無37,900 合計227,600 空家率16.7%

 長崎市グルメ

トルコライス

 

 長崎グルメといえば、ちゃんぽんや皿うどん、カステラが有名ですね。でもトンカツ、ピラフ、スパゲティがひとつの皿にのったトルコライスも人気です。
 「トルコライス」の名前の由来はいろいろな料理のミックス感が、ヨーロッパとアジアの文化が混じり合うトルコに通じるとか、3色を意味するトリコロールからきているとか、諸説あるようです。

 今回の表紙


旧長崎内外クラブ(きゅうながさきないがいくらぶ)
長崎市出島町6ー1

 周囲を海と川堀に囲まれた長崎・出島は、江戸幕府の鎖国政策下で唯一の外国人居留地で、日本の中の「異国」でした。しかし、開国後の明治以降は、何度かの埋め立てにより長崎の町と陸続きとなり、やがて市街地に組み込まれ、普通の街になっていきました。
 近年になって、観光地としての再開発が行われ、現在は、わずかに現存する明治の建物と復元された街並みが観光客に人気となっています。
 写真の『旧長崎内外クラブ』は、市電「出島」電停のすぐそばです。
 1903年(明治36年)に建てられた英国式明治洋風建築で、『グラバー邸』で有名な政商グラバーの息子・倉場富三郎らが設立した社交場「長崎内外倶楽部」が入っていました。
 1963年(昭和43年)に長崎市が買い上げ、2000年(平成12年)4月から1階は「長崎ならではの食が楽しめる」というレストラン。ミルクセーキ500円も人気。2階は居留地時代の展示館となっています。

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