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街と建物

 賃貸物件の現況〈廿日市市〉

瀬戸内海から中国産地まで広がる地域性

 廿日市市は広島県の南西部に位置し、北は安芸太田町及び島根県、東は広島市、西は大竹市及び山口県、南は瀬戸内海に面しています。沿岸部にはJR山陽本線や広島電鉄宮島線が通じ、山陽自動車道や国道2号西広島バイパス廿日市高架橋等が整備されるなど、交通の利便性が増しています。現在、約11.7万人、約5.3万世帯が暮らしていますが(2020円6月現在)2004年をピークに入口は横ばいから現象に転じました。地域別では、 大野地域は増加傾向にありますが、宮島、吉和、佐伯、廿日市地域市では減少傾向がみられます。市では将来展望として2040年10万人を実現すべく、豊かで活力ある持続可能なまちづくりをめざしています。

住宅状況

 「住宅・土地統計調査」(2018年、総務省)では、賃貸住宅は12.8万戸。このうち、居住有りは11.6万戸、居住無しは1.2万戸で、空室率は9.5%と、全国平均(18.5%)、県内平均(17.1%)を大きく下回っています。

家賃相場

 LIFULL HOME’Sによれば、2020年7月現在、2LDKは6.44万円、3DK3 D Kは6.02万円、3LDKは8.02万円。隣接する広島市佐伯区(2LDK7.27万円、3DK7.17万円、3LDK8.49万円)と比較すると低水準です。

廿日市市の住宅状況((下段は広島県全体)    単位:戸

住宅総数
53,260 居住有 居住無
持ち家 借家 (公営) (民営) (給与)
46,060 33,690 11,570 1,940 9,240 400 7,210
1,430,700 1,208,800 742,600 431,800 39,200 363,300 29,200 221,900

廿日市市の居住無住宅の概要(下段は広島県全体)

居住無
7,210 一時 空き家 (賃貸用) (別荘等) (ほか) (建築中)
250 6,750 1,220 1,190 4,340 210
221,900 4,800 215,600 89,000 6,600 120,100 1,500
*2018 年「住宅・土地統計調査」による。誤差は四捨五入による。
*賃貸空き家率
→廿日市市の市 居住有借家11,570 居住無賃貸用空家1,220 賃貸住宅12,790 空家率9.5%
→広島県 居住有借家431,800 居住無賃貸用空家89,000 賃貸住宅520,800 空家率17.1%

 廿日市グルメ

もみじ饅頭

もみじ饅頭  広島グルメの中でも知名度抜群なのが「もみじ饅頭」です。広島県厳島(安芸の宮島=廿日市市)の名産品で、もみじをかたどった焼饅頭です。明治後期、厳島内の名所・紅葉谷にあやかり地元の和菓子職人、高津常助が考案。独占しなかったため島内外の多くの業者が、現在も競い合って製造。「どのもみじ饅頭を食べるか」が地元っ子のこだわりです。

 今回の表紙

大野浦駅(おおのうらえき)
大野浦駅(おおのうらえき)
広島県廿日市市塩屋一丁目

 山陽本線大野浦駅は、およそ100年前の1919年(大正8年)3月に開業しました。山陽本線が徳山まで開通した1897年(明治30 年)から20年後に、まず大野浦信号場として設置され、それが駅に昇格しました。それから1世紀後の2018年(平成30年)に、南北自由通路、駅前広場、周辺道路整備等の駅改良工事が完成し、現在の姿となっています。

 同駅は宮島観光の拠点の一つ、「広島の奥座敷」とも呼ばれる宮浜温泉の玄関駅でもあります。宮浜温泉は1964年(昭和39年)の開湯なので、温泉地としての歴史はそれほど古くはありません。

 しかし、このあたりの浜辺は日本三景で知られる宮島を望む景勝地として古来から有名だったようで、室町時代の武将・今川了俊も「おおのうらをこれかととえばやまなしのかたえのもみじ色に出でつつ」と歌っています。

 宮島に渡るには、二つ広島寄りの宮島口から連絡フェリーを使います。しかし、大野浦の方が島との距離は近く、大野浦と宮島を隔てる海は「大野瀬戸(おおのせと)」と呼ばれ、最も狭い所ではわずか300mしか離れていません。

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