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街と建物


 賃貸物件の現状 〈大分市〉

■350年にわたり東九州の中核都市
 大分市は九州東部・大分県の県都。およそ350年前に花開いた「南蛮文化」以来、東九州エリアの政治・経済・文化の中心としてのポジションを維持。高度経済成長期は工業都市として成長し、現在も工場誘致に積極的です。
 人口は約48万人で、県内総人口約114万人のうちの42%が集中。2017年度に初めて人口減少に転じたものの減少率は県内の市町村の中では最も少なくなっています。
 九州北部の中心・福岡市とは鉄道・自動車ともに2時間程度。関西とは航路で直結し、フェリーの定期航路があります。

■住宅状況
 近年、大分駅前の再開発が行われ、地元不動産業界で「駅ビル効果」と言われる新築マンションの建設と中古マンション価格が上昇。土地価格も上昇気味で、それに引きずられ、賃貸市場はなお強気の感があります。隣接する県下2位の都市・別府市を大きく引き離し、県内で“一人勝ち”の様相。人口減少が確実に始まる中で、新設賃貸は立地、施設、賃料設定などでより慎重さが求められるとみられます。

■家賃相場
 アットホームによれば、大分市の家賃相場は平均4万円。1LDKで5.86万円、2LDKで6.15万円、3LDKで8.75万円です。日豊本線、豊肥線、久大本線とJR3線が利用できる大分駅の人気は高く、家賃平均は4.86万円となっています。


大分市の住宅状況(下段は大分県全体)    単位:戸


大分市の住宅状況(下段は大分県全体)    単位:戸

*2013年「住宅・土地統計調査」による。誤差は四捨五入による。
*賃貸空き家率 
→大分市 居住有借家87,460 居住無賃貸用空家15,370 賃貸住宅102,830 空家率14.9%
→大分県 居住有借家168,900 居住無賃貸用空家38,800 賃貸住宅207,700 空家率18.7%


 大分グルメ

ニラチャン
 大分市郊外の中華料理店『王府』の人気メニューは「ニラチャン」。10年前にテレビで紹介され全国的に有名になりました。チャンポン麺風のスープにたっぷりのニラと半熟卵がのっています。
 大分市は全国でも有数のニラの産地です。ニラとキャベツと豚肉を醤油味ベースで炒めた「ニラ豚」も、ニラチャンとともに市民に広く愛されています。



 今回の表紙


大分県立美術館
大分市寿町2番1号

 大分県の芸術文化の中心拠点として2015年4月に開館した大分県立美術館は、OPAM(オーパム、Oita Prefectural Art Museum)という愛称で親しまれています。
 大分駅から徒歩15分、地下1階、地上4階の規模。シンプルな箱型の建物はガラスで覆われ、通りの向かいの複合施設とペデストリアンデッキでつながっています。
 設計は世界的な建築家である坂茂氏によるもので、2015年度、JIA日本建築大賞を受賞しました。
 まず印象的なのが、大分伝統の竹工芸をイメージさせる外壁デザイン。1階の水平折戸を開放すると半屋外空間となり、街と一体化したさまざまな美術展示が可能です。
 また、ふだんは美術館にあまり足を向けない人でも気軽に立ち寄りたくなるスペースが多いのも魅力。絵の具の素材となる鉱物や植物の図鑑を初めとした“目で楽しむブックギャラリー”で書籍を閲覧したり、カフェで大分県の食材をふんだんに使った料理を堪能したり、待ち合わせに使ったり……。誰もが思い思いに過ごせる空間です。



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