賃貸物件の現状
〈山梨市〉「誇れる日本、我が市から」目指す
■甲州ワインの産地、観光地としての魅力も
山梨県の県都・甲府市の北東部に位置する山梨市は、人口が県内第7位、3.6万人の都市。甲府盆地の東部、笛吹川に沿って南北に広がり、甲州ワインの産地としても知られています。
近世に入って甲州街道や青梅街道、秩父往還の整備が進む中、1885年に東山梨郡支所がおかれ、1903年には現在の山梨市駅である中央線日下部駅が開業しました。
魅力は、東京都心から100km圏内にあり、JR中央線、中央自動車道で約90分という利便性。川沿いの斜面には桃、ぶどうなどの果樹園がぎっしり。観光地にもなっています。
■住宅状況
「住宅・土地統計」(2015年、総務省)によれば、住宅総数1万6,060戸のうち、賃貸住宅は22.0%にあたる3,530戸という少なさ。うち、730戸が空室。全国の平均空室率が18.8%の中、山梨県全体は29.2%と高いものの、都市近郊の山梨市は相対的にはやや恵まれています。
■家賃相場
2018年5月下旬現在の家賃相場(駅から徒歩10分以内、管理費・駐車場は除く)は、総平均で4.9万円(LIFULL HOME’S)~5.2万円(CHINTAI)といった状況にあります。近隣の甲州市や甲府市よりやや低水準。at homeサイトによれば、2018年に入ってから下降傾向にあるようです。
*2013年「住宅・土地統計調査」による。誤差は四捨五入による。
*賃貸空き家率
→梨市 居住有借家 2800 居住無賃貸用空家 730 賃貸住宅 3,530 空家率 20.7%
→山梨県 居住有借家 90,600 居住無賃貸用空家 37,400 賃貸住宅 128,000 空家率29.2%
山梨グルメ
山梨市といえば桃やぶどうなどのフルーツ栽培やワイン造りが盛んなイメージがありますが、ちょっとしたお土産なら和菓子もおすすめです。 地元の方々からも愛される素朴な和菓子は、おやつやお茶請けにぴったり。くるみ団子、豆餅ピーナッツ、小判焼きなど、ほんのりと甘く、どこかなつかしさを感じる味わいが魅力です。
今回の表紙
山梨市役所
山梨県山梨市小原西843
2005年3月の山梨市、牧丘町、三富村の合併後、老朽化のため2008年11月に移転した山梨市の庁舎。2004年に閉鎖された工場を改修し、コンバージョンされた建築物です。
こうした民間施設を購入して庁舎化したケースの中でも、工場の転用は初。元は日本電気山梨工場(セレスティカ・ジャパン山梨工場)の建物と土地です。
工事計画の基本コンセプトのひとつ「再利用できるものは徹底的に利用」のもと、備品や照明器具、タイルカーペットなどがクリーニングして再利用。その結果、事業費は新築の約半分に抑えられました。
写真は市の窓口業務を行う東館。元の工場棟のRC外壁を撤去し、新たに耐震改修を行いました。外壁上部のグリーンのオブジェクトは山をモチーフとした山梨市の市章です。
工事ではほかに、行政業務を行う西館や駐車場も整備されています。
「知恵と技術を合わせ、無駄のない、環境を考慮した、効率的で美しい空間」と評価され、2010年度グッドデザイン賞を受賞しました。