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アフター・コロナへの対応
新しい暮らしを創造する家づくり

洋館家本店グループ代表  福田 功

 新型コロナウイルス感染症はいまだ収束の目途が立ちません。これから冬に向けて、感染拡大が再び生じるのではないかという懸念がある一方で、経済を回す必要からGo Toキャンペーンやイベント規制の緩和なども進められています。

 感染拡大を防ぎつつ経済を回す……事業を行っている私たちは一時も立ち止まっていることはできません。コロナ禍ではどのようなことが起こり、そのうちどのようなことが収束後も起きるのか。本部では現在、それらを分析・検討し、新商品キャンペーンを準備しています。今号では、その前提・背景などをお伝えします。

コロナ後の住まいのニーズに応える

洋館家本店グループ代表
洋館家本店グループ代表 福田功
 コロナ禍により多くの業種が影響を受けています。観光やレジャー産業は大打撃を受け、一方で生活雑貨や通信サービス業界は活況を呈しています。通販サイトや宅配サービスの利用者が急増し、オンラインビジネスが次々に生まれている状況下、ライフスタイルは必然的に変わっていき、各産業・企業はその変化にどう対応するかが問われています。

 こうした中で、私たち住宅産業が見逃してはいけないことは、様々な分野で在宅需要が定着するということです。巣ごもりで料理をする人が増え、オンラインフィットネスの利用者も増加しています。雑貨・家具・家電の購入意向やリフォーム需要が増加するなど「、おうち時間」の充実を図るための消費、在宅需要が増えました。こうしたことが住まいのニーズとしても定着すると考えた時、私たち住宅産業は、それに応えた商品を開発し、提供していかなければならないと考えます。

日本の住宅の問題点に改めて気づいた

 緊急事態宣言以降、多くの人が「巣ごもり」生活や「在宅ワーク」を経験しました。例えば、コロナを機に一気に導入が進んでいるテレワークも、実際にやってみたところ、「テレビ会議の時に部屋の散らかりが気になる」「家族やペットなどの生活音で仕事に集中しにくい」「仕事に適した机や椅子が無く、無理な姿勢で仕事をしたため腰痛になる」などの問題点に多くの在宅ワーカーが気づきました。自宅で快適に仕事ができる住宅環境は、「個室」「防音」「安定した通信環境」が必須と言えます。

日本の住宅の問題点に改めて気づいた  また、狭く部屋数が少ない住宅に夫婦や親子が長く一緒にいることでのストレスを訴える人も少なくありませんでした。家族の「在宅時間」が長くなることを想定し、ストレスから解放され、各人の在宅ライフ・在宅ワークをより満足いく内容としていき、それにより絆がより深まる住宅が求められるようになっています。

コロナによる暮らしの激変①
商品も「家にいる」堅調、「外に出る」激減

 感染は収束したわけではありませんから、コロナ禍での経済について総括することはできません。しかしながら、現状でわかっていることを整理し、ウイズ・コロナ、アフター・コロナの戦略を立てていかねばなりません。感染の収束がいつになるかはわかりませんが、収束してもまったく以前の状態に戻るとは考えにくいと思われます。

 政府が緊急事態宣言を発令したのは4月7日ですが、すでに3月後半から外出自粛等による「巣ごもり生活」がはじまっていました。巣ごもりによる人々の消費活動は、例えばクレジットカード決済の集計などからも現れています。

 三井住友カードの調査によれば、3月のクレジットカード決済は前月や前年同月に比べ件数も総額も低下しています。しかしその中で、スーパー、ホームセンター、通信サービス、ECモールは決済件数、総額ともに伸びています。家の中での時間が増えたため、ペット、書籍やCD、美容関連グッズ、自炊のためのキッチン用品など「家にいる」ことに関連する商品・サービスが堅調に推移。その反面、ホテル、博物館、映画などのレジャーなど「外に出る」ことに関連する商品・サービスは激減しています。まさにコロナによる暮らしの激変が見て取れます。
商品も「家にいる」堅調、「外に出る」激減
出典:【三井住友カード調査】https://markezine.jp/article/detail/33341

インドア・ライフのあり方に着目

インドア・ライフのあり方に着目  これからの住まいは「インドア・ライフ」のあり方に着目しなければなりません。家族がそれぞれ負担を感じず、一緒にいることが楽しい住まいを提供することが、私たち住宅産業には求められているのです。

 これからの住宅に対するニーズに応えていくために、家の間取りはもちろん、ビジネススペース、学習スペース、家事スペース、家族全員のスペースなど室内の構成を十分考慮した設計が必要です。

 私たち洋館家本店グループは、全国展開から10年の現在、会員数1,700社、完工数3,000棟以上の実績を積み上げてきました。これをさらに拡大し、飛躍させていくために、前述の背景を前提として、コロナ後を想定した新しい商品を開発するとともに、普及させていくためのキャンペーンを実施します。この商品とキャンペーンを通じ、企業として社会貢献につながるよう展開していきます。

コロナによる暮らしの激変②
高年齢層でもネット利用が進んだ

2020年4月1日〜4月14日 決済金額伸長業種ランキング(世代別)
全体 20代 30代 40代
1位 ホーム
センター
16.8% ペット
関連
21.0% ペット
関連
29.7% ホーム
センター
20.3%
2位 スーパー 14.6% 健康食品 20.5% スーパー 16.6% スーパー 15.2%
3位 ペット
関連
12.0% スーパー 19.0% 健康食品 16.0% ペット
関連
9.4%
4位 健康食品 7.8% レンタカー 12.8% ホーム
センター
14.5% 健康食品 8.2%
5位 ECモール
・通販
6.7% スポーツ
ブランド
12.3% 通信
サービス
9.3% ECモール
・通販
8.1%
6位 通信
サービス
6.5% ホーム
センター
10.4% ECモール
・通販
6.1% 美容品 7.7%
7位 美容品 6.4% 通信
サービス
9.5% スポーツ
ブランド
5.6% 通信
サービス
6.9%
8位 家具・インテリア 3.8% 書籍・
ビデオ・
CD・楽器
7.2% 美容品 5.3% 家具・インテリア 5.2%
9位 書籍・
ビデオ・
CD・楽器
3.5% 家電
量販店
7.1% 家具・インテリア 5.0% ドラッグ
ストア
4.9%
10位 ドラッグ
ストア
3.4% 家具・インテリア 6.1% 病院・
衣料品
-0.2% 書籍・
ビデオ・
CD・楽器
3.3%
50代 60代 70代
1位 ホーム
センター
18.8% ホーム
センター
13.4% ホーム
センター
16.4%
2位 スーパー 14.6% ペット
関連
12.3% 飲食
小売り
13.0%
3位 ドラッグ
ストア
9.4% スーパー 11.6% 書籍・
ビデオ・
CD・楽器
11.9%
4位 ECモール
・通販
7.9% ドラッグ
ストア
10.8% 美容品 8.5%
5位 ペット
関連
7.6% 書籍・
ビデオ・
CD・楽器
8.2% ドラッグ
ストア
8.5%
6位 美容品 7.2% 飲食
小売り
7.1% スーパー 8.1%
7位 通信
サービス
5.2% 通信
サービス
4.8% 通信
サービス
2.5%
8位 飲食
小売り
4.3% ECモール
・通販
4.4% ECモール
・通販
2.2%
9位 書籍・
ビデオ・
CD・楽器
2.8% 美容品 4.3% スポーツ
レジャー
-5.3%
10位 家具・インテリア 2.3% 玩具・
娯楽品
-0.8% ガソリン
スタンド
-6.9%

出所:三井住友カード

 4月のクレジットカード決済では、20代から40代の層で「玩具・娯楽品」の購入でのカード利用が1位「、ペット関連「」ホームセンター」がそれに続き、50代以降では「ホームセンター」でのカード利用が1位となっています。このように、全年齢層で「、家で過ごす」ことでの消費に多く費やされていました。

 この調査で注目すべきことは、スーパーおよびECモール・通販の利用はどの年齢層も増加していますが、60代、70代でECモールの利用が増えているということです。コロナ禍でインターネット利用が高年齢層でも加速度的に進んだと見ることもできるでしょう。

高年齢層でもネット利用が進んだ  インターネットの利用では、3月以降にアクセス数が大きく伸びたWebサイトはニュースサイト、続いてエンターテインメント、そして「食」だったようです。この時期の人々の思考をよく表していますが「、食」関連では、関連してUber Eatsなどデリバリーサイトへの検索、そして利用が飛躍的に増えました。そして、続いてZoomなどテレワーク関連の検索・アクセスも急上昇したとのことです。

 このように3月以降、オンライン購入の増加、外食自粛、テレワークなどに伴い、商品やサービスを購入・体験する場所が変わり、消費者の行動は変化しました。この多くは感染収束後も引き続き定着するものと見られます。

 しかしその中で、スーパー、ホームセンター、通信サービス、ECモールは決済件数、総額ともに伸びています。家の中での時間が増えたため、ペット、書籍やCD、美容関連グッズ、自炊のためのキッチン用品など「家にいる」ことに関連する商品・サービスが堅調に推移。その反面、ホテル、博物館、映画などのレジャーなど「外に出る」ことに関連する商品・サービスは激減しています。まさにコロナによる暮らしの激変が見て取れます。

Next Normalを読み解く5つのポイント

1. チャネルのシフト

 オンライン購入の増加、外食自粛、在宅勤務などに伴い、商品やサービスを購入・体験する場所が変わり、消費者の行動変化につながる。これまでリアルだったものがオンラインに移行するなど、チャネルのシフトが起きる。自粛が緩和されても当面続くだろう。

2. 価格意識の拡大

 約4割の消費者がコロナによって自身が経済的影響を受けると考えているため、商品やサービスの価格に対する目線はより厳しくなる。価格意識の拡大が起こるのだ。

3. ロイヤル顧客層の移動

ロイヤル顧客層の移動  3月中旬以降、最もよく使うスーパーを変えたと答えた人は約15%に及んだ。そのうち、3分の1が「変更先の店舗を今後も中心的に利用する」と答えている。新しいプライベートブランドを購入した人も同じく15%存在した。

 これは短期間で、特定のブランドや店に対しての愛着心や来店頻度、支出が比較的高い「ロイヤル顧客」が移動したことを示しており、この層の移動は小売やメーカーにとって機会とリスクを同時にもたらす。

4. 在宅需要の定着

 料理をすることが増えた人は19%に上り、オンラインフィットネスを始めた人は4%増加するなど、在宅での活動が活発化した。雑貨・家具・家電の購入意向増加も含め、今後「おうち時間」の充実を図るための消費が増え、同時に在宅需要が定着すると見られる。

5. 衛生意識の高まり

 今後、買い物する店を決める際、「衛生環境や消毒・殺菌対応」が重要と答えた人は44%に上る。安心して買い物ができる環境を整備し、その衛生対策を視覚化することが客数を回復させるうえで必須となる。

 新型コロナの影響で、十年単位で起こっていたような行動のシフトがこの数カ月で起こった。企業はこうした消費者の著しい変化を迅速に捉えることで、新しい機会を捉えるチャンスをいま、迎えている。

出所 https://www.dhbr.net/articles/-/6819?page=2
マッキンゼーからの緊急提言、コロナ危機に立ち向かう経営戦略

アフター・コロナを見据えた
洋館家本店の新商品とキャンペーン

新商品、キャンペーンの詳細は11月13日のオンラインセミナーで!

これからの世の中を先取りした住宅商品

 住宅産業は今とこれからの「環境」として「、着工件数の減少と空き家件数の増加」、所得減少という「世帯数経済」、少子化や核家族の一層の進行による「独りぼっち世帯の増加」といったことを考慮しておかねばなりません。
 本部ではこれらの環境を踏まえた間取り、設備、広さ、そして構造や機能を備えたより価値や質の高い住宅商品を提供していきます。
 主力商品は「規格マイホーム」「戸建賃貸「」平屋住宅」です。

普及のためにキャンペーンを展開

普及のためにキャンペーンを展開  以上の商品を普及させていくために、本部では今後、次のような展開を計画しています。
 まず、今回、インドア・ライフ住宅を全国500棟建設するキャンペーン実施します。それに伴う展示場(モデルハウス)を最低47都道府県の半分、23棟程度を建設するために、希望会員を募集します。
 同時に、今後の会員サービスの一環として、全国7か所に「サテライト」を設置し、営業支援、施工支援、その他経営上の課題解決などを支援してまいります。
 また、次の段階としては、医学と科学を導入した建物のキャンペーンも計画しています。
 すでに、産学共同で「集中力を増す部屋「」ストレスを減少する部屋」「健康志向を目指すリビング」などの空間デザインの研究を行い、商品化をめざしています。

市場化縮小してもリピーターを獲得できる

市場化縮小してもリピーターを獲得できる  一生涯の住まい方は、大きく同居、賃貸、購入に分けられ、その中での選択が行われています。ここに対応し、時間軸による住まいの変更(独身・子育て世代の住まい・壮年世代の住まい・熟年世代の住まい)それぞれに対応した住宅商品の提供を行い「リピーター」を作っていきます。最終目標は「人が主役で住まいは従」という時代の実現です。
 これからの住まいは、ゼロエネルギー構造や耐震はもちろん、ウイルス対策(コロナ、PM2.5、花粉等)なども必須となってきます。在宅生活の充実を支援し、訪問医療、食糧や生活用品等の宅配などについては提携先を確保していきます。
 住まいとは不動産、建築、設計、資材等各業種が一つになることでユーザーとの目的が重なり合うことができます。これが実現できれば、例え 住宅市場が小さくなっても、確かなリピーターをつくることができます。これは決して新しい展開ではなく、ストックビジネスとは何かをシンプルにしたものだと理解してください。

住宅産業が認識しておくべき「環境」

1. 着工件数の減少
空き家件数の増加
2. 平均所得の減少傾向 生活意識は「苦しい」 3. 少子高齢化と核家族化
世帯人数の減少
〈2030年(10年後)予測〉
着工件数全体54万戸
マイホーム18万戸
分譲住宅11万戸
賃貸住宅25万戸
空き家戸数2,146万戸
空き家率30.2%
1世帯当たり平均所得545万円
1人当たりの平均所得408万円

生活意識
「苦しい」56.5%
(全体の半数以上)
現在1世帯当たり2.4人
今後さらに減少
「独りぼっち世帯」が増加

2人以下の世帯は
現在、全体の約87%

洋館家本店が今後提供する住宅

マイホーム 戸建賃貸 平屋住宅
  • 在宅における多様化の間取りと設備・家族と個人のスペースを確保
  • 規格であっても個性を重視したデザイン
  • 若年層(20代から)でも購入可能なリーズナブルな価格
  • 3LDKを主流に75㎡~90㎡
  • 「借りるマイホーム」を実現(広さ、間取り、デザイン)
  • 賃料の設定と建設地の選定を厳選
  • 消費者(入居者)とオーナーの共通利益を実現
  • 住まいの目的変更に応じ、熟年世代以降をターゲット
  • 夫婦2人または一人住まいに対応する2LDK~3LDK
  • 平均(本体価格)1,000万円以下の提供価格

モデルハウスの作り方

    モデルハウスの作り方
  1. 自社で土地を購入し建設する
    →→→ 後に売却または賃貸へ
  2. 土地を定借し建設
    →→→ 後に売却または賃貸へ
  3. オーナーから請負い借り上げる
    →→→ オーナーの賃貸物件を建設。一定期間借り上げる
  4. 建売業者から請負い借り上げる
    →→→ 建売物件を建設。一定期間借り上げる
  5. 建て主の協力で営業
    →→→ マイホーム建設した建て主に見学等での協力を依頼
  6. その他業者と共同で建設
    →→→ 施工業者、不動産業者、設計事務所らと共同出資

YCY News

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