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 巻頭特集住宅に求められる基準が変わる
   2020年の義務化に 洋館家商品を対応させる
「国際水準の資産価値」
   実現する

株式会社 洋館家本店
グループ統括代表 福田 功


 住宅に求められる省エネルギー基準が14年ぶりに改正され、しかも2020年には義務化となります。従来以上の断熱性能が求められ、設備機器のエネルギー消費効率も評価対象となります。これを受け、低価格で高品質な住宅商品の提供を進めてきた私たちグループでは、「2020年に対応した住宅」すなわち、「国際水準の資産価値」を実現するZEH仕様の規格住宅販売を開始いたしました。


 2030年、新築はすべてZEHへ


 洋館家本店ではこのほど「国際水準の資産価値」を実現するZEH仕様の規格住宅販売を開始いたしました。
 地球温暖化が進み温室効果ガスの削減が叫ばれています。東日本大震災による福島第一原発事故で国内におけるエネルギー事情は大きく変わってきました。住宅もこうした影響と無縁ではありません。
 断熱性能の大幅な向上や高効率な設備システムの導入、再生可能エネルギーを導入することで、年間エネルギー消費量収支がゼロとすることを目指した住宅を「ZEH(ネット.ゼロ.エネルギーハウス)」と呼び、政府は2030年の新築住宅について平均でZEHの実現をめざすとしています。
 断熱性能の大幅な向上や高効率な設備システムの導入、再生可能エネルギーを導入することで、年間エネルギー消費量収支がゼロとすることを目指した住宅を「ZEH(ネット.ゼロ.エネルギーハウス)」と呼び、政府は2030年の新築住宅について平均でZEHの実現をめざすとしています。


 買っても借りてもどちらでも省エネルギー住宅


 洋館家本店はこうした流れに対応し、「国際水準の資産価値」を実現するため、2020年省エネ基準適合義務化や更に2030年のZEHの標準化など創出エネルギー(太陽光発電装置オプション)を除く断熱性.耐久性.劣化性等をクリアし、現時点で約20%の一次エネルギー量の削減に成功いたしました。また外壁はメーカーに独自の製品を依頼、再塗装を20年間メンテフリーとした事でランニングコストも削減しています(外壁の再塗装は通常10年に1回程度行う)。
 しかも、高品質を維持しながら「建築価格」の合理化を図り「驚異的な市場価格」を実現しています。これが実現できた大きな要因は「建築の規格化」と消費者ニーズの大きさです。戸建賃貸住宅はマイホームに「賃貸借で住める」ので購入の必要がありません。また購入者用に「デザイナーズ規格住宅」も商品として取り扱っているので、借りても買ってもよい提供体制となっています。

 老後負債を防ぐ住宅提供


 格差社会が拡大する現在、将来を案じる人々にとって老後の生活費や医療費.介護や施設利用費等、厚生年金や国民年金では足りないことは明白です。洋館家本店では、これを解決するための「第二の年金」として、「土地付き一戸建賃貸住宅」を昨年宇都宮市内にモデルを建築して好評を得ています(価格は1800万円.年間家賃収入126万円.全額借入れの場合家賃で返済すると約16年で完済以降は純資産となる)。
 さらに今年は40棟程度「将来の資産構築」として入居者付の物件を個人、法人向けに販売をしていく予定です。この取り組みは、「住宅は購入するものだ」という先入観を打ち破ったのが戸建賃貸住宅という発想です。近年「家賃だけで住めるマイホーム」が人気を得ていることを受けて着手いたしました。
 昭和の時代の不動産神話で囁かれた高度成長期の資産価値が、今後再現することはありません。これからのマイホーム取得は人生の中で「最小公約数」の時点が望ましいと思われます。子育て.教育.転勤.定年と大きな変化が終わった時点で夫婦や一人暮らしになった時、その後の住まいは現金で購入することが望ましいと断言できます。そうすることにより資産の価値が増減しても負債のない「純資産」となり、老後は家賃の支払いもなくなり生活不安が解消できるのです。

 省エネ対応しなければハウスメーカーは生き残れない


 前述したように、建物の省エネルギー基準づくりについては、建築や建設業を所管する国土交通省(国交省)と、エネルギーや各種産業を所管する経済産業省(経産省)とでそれぞれのイメージを描き、業界に提示しています。
 国交省のイメージでは従来の断熱性能基準レベルの住宅をこの義務化レベルに引き上げ、さらにゼロエネ住宅を標準化していこうとしています。一方、経産省では、2030年の平均的な住宅の目標を「ZEH」としています。そして、国としての最終目標は「ライフサイクルカーボンマイナス住宅(LCCM住宅)」としていくとしています。
 こうした動きに対応し、現在「ZEHビルダー登録制度」も進められて大手ハウスメーカーはその対応を急いでいます。住宅メーカー間のこれからの競争を勝ち抜くためには、省エネ基準のクリア、つまり「住宅の2020年対応」が否応無しに不可欠となるのです。しかし、住宅業界全体を見渡すと、まだまだという状況です。その理由は、新基準を満たそうとすれば当然、コストアップにつながるからです。
 現在販売されている断熱性基準をクリアした省エネ住宅を、ZEH住宅とするために。太陽光発電や蓄電池システムを搭載させると、平均的で300万円から400万円、価格がアップすると考えられています。建設業界では「高くなれば売りにくい」と考えるのがふつうで、「2020年まではまだ時間があるから」という理由で、先送りしている事業者がほとんどです。

洋館家グループ、ZEH仕様の規格住宅販売を開始
戸建賃貸用住宅でも国際環境基準クリアをめざす
(マスコミ向けニュースリリースより)


 従来から「高品質・低価格」の規格住宅商品を市場に提供してきた洋館家グループでは、全国で既に2,700棟の戸建賃貸用住宅を建設しています。需要が高く供給が少ない戸建賃貸住宅のニーズはますます高まっており、2020年までには全国でさらに1,500棟の建設を目標としています。
 洋館家本店ではこうした需要予測を踏まえ、なおかつ2030年を見据えて、戸建賃貸用住宅としての収益性を損なわずZEH仕様を実現する商品づくりを関係資材メーカー等とともに追求してまいりました。その結果、現在の洋館家商品ラインナップでZEHの基準である外皮平均熱貫流率(UA値)0.6以下、一次エネルギー量・基準値マイナス20%を達成、しかも700万円台(2L)からの低価格化を実現いたしました。


 しかし、大手ハウスメーカーは、もともと高いブランドイメージにさらに付加価値をつけ、先取りした省エネ対応を売りとして高価格商品の販売を成功させようとしています。トヨタのプリウスが、高価格にもかかわらずそれを購入することがステータスとなり成功した事例と同じです。太陽光発電と蓄電池とをセットにしたセキスイハイムの『自給自足型住宅』や、太陽光発電システムを無償でセット販売する一条工務店など、体力ある大手はさまざまな販促手法、ブランディング戦略を採用しています。

 洋館家の省エネ住宅とは


 では、私たち洋館家本店グルーブはどう対応するべきなのか。事業の将来を展望し、継続的な発展をめざそうとすれば、当然、2020年対応は不可欠です。そこで大手に伍して事業展開するためには、これまでの「高品質低価格住宅の追求」というコンセプトにたがわない独自のブランディングも必要です。その観点からの私たちのこれからの商品開発を行っていきます。
 今回発表した「国際基準の資産価値」を実現する住宅とは、端的に言えば「太陽光を載せないZEH住宅」、言い換えれば「太陽光を載せればすぐZEHとなる住宅」というものです。具体的には、断熱性能を示す外皮平均熱貫流率(UA 値)がZEH住宅と同じ0.6以下と、国交省基準のゼロエネ住宅の0.87以下よりも高い性能としていきます。この数値は、大手ハウスメーカーと肩を並べ、商品によってはそれを上回る数値です。
 国は住宅の省エネ性能向上のためにさまざまな施策をとっていく方針ですが、その一つとして、エネルギー消費性能の表示を行っていくことなどで、住宅購入者や賃貸入居者に、その建物が選択されるよう誘導していこうとしています。また、定められた省エネ基準に適合する建物については容積率の特例を受けられるようにもしていきます。
 洋館家の省エネ住宅もこうした方針に沿い、BELS制度の活用やZEH基準を満たしていることを示す「ZEHマーク」を表示するなど、他のハウスメーカー、ビルダーの建物との区別を明確にし、ブランディングを進めていきます。

■国際方針によるゼロ炭素化社会に向けた省エネレベルイメージ

■洋館家本店の今後の立ち位置(ブランディング向上)

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 【解説】住宅の省エネルギー基準が
    14年ぶりに改正

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