ブレインインタビュー 02
住宅産業から子育てママへの
住まいづくりサポートを期待

人物写真「ママトコドモト」編集長
松本 恵美子

<プロフィール>
広告出版会社・株式会社ビジュアルに新卒で入社。主に広告・企画部門で活躍。「ママトコドモト」立ち上げから関わり2019年から編集長。栃木県出身。2児の母。

洋館家本店では新しい住まいづくりを追求するために、さまざまな分野の専門家にブレイン(頭脳)としてご協力を願っています。今回は、媒体やイベントを通じ子育てママを支援している「ママトコドモト」の松本恵美子編集長にお話を伺いました。松本氏には、戸建賃貸住宅への入居や低価格住宅購入のターゲットである若い子育て世代のニーズ等について助言をいただいています。

現役ママだからこそわかる
悩みや課題

――最初に、「ママトコドモト」と会社について伺います。

松本 「ママトコドモト」は栃木県で育児中のママ向けの情報コンテンツで、年2回発行の本と毎月発行のフリーペーパー、ホームページやSNS、イベント開催等で、子育てママに向けた情報を発信し、今年で12年目を迎えました。

発行元である株式会社ビジュアルは1991年に設立。折込求人チラシの発行からスタートし、求人情報冊子の発行、クーポンペーパーの発行と業務を拡大、2010年に育児情報誌「ママトコドモト」を創刊しました。当社は元々女性を活躍させてくれる風土で、長く勤める中で自分たちが結婚・出産という経験をしたことで、育児世帯が欲している情報や、ママが困っていることなどもリアルに感じられるようになったことから「読者であるママに喜ばれる本を自分たちなら作れる」という自信を抱いて創刊しました。徹底的なママ目線にこだわった編集が地元のママに好評をいただき、また、子育て世帯へ情報発信をしたい企業や行政などにも支援され、現在に至ります。

本当に必要とされ、喜ばれるサービスを提供したいという想いから生まれたもうひとつの事業が「ママトオシゴト」です。これは、仕事を探しているママと、ママを採用・活用したい制度や気持ちのある会社をマッチングする事業。

託児所があったり、時短勤務や働く曜日を選べたり、残業がなかったりと、子育て中のママが望む待遇や制度を揃えている素晴らしい企業がブースを設け、仕事を探しているママが自由にお話を聞くことができるガイダンス。面接に行くにも子どもを預けなければならないなど就活に苦労しているママに寄り添った説明会ですので、お子様連れOK、パパの同伴もOK、普段着でOK、ベビーカーの持ち込みOKと、きめ細かな配慮でママが気軽に参加できるイベントに仕上げ、大変盛況をいただいております。

表紙モデル撮影会。

 

 

「ママトオシゴト」のイベントの模様。子育てママのニーズに応えた就活ガイダンス。

 

子育てママの悩みは
今も昔も変わらない

――不動産・住宅業界との関りは?

松本 当社の広告クライアントには多数の住宅メーカーさんがあります。販売促進の支援が当社の主な業務ですので、クライアントに読者であるママのリアルな声をお届けしたり、ご提案をします。商品やサービスについて読者ママと直接意見交換したりするコラボ企画も最近増えていて、洋館家本店さんでもモデルハウスにママを集めて見学の感想を話してもらう企画を実施しました。

働くママというのは、本当に忙しいのです。とにかく時間がない。ですから住宅についての意見を聞いても、無駄がない導線だとか時短につながる設備といった要望が出されます。

――時代の変化で、働くママたちはどのように変わってきましたか。

松本 時代か変われば、いろいろと周囲の環境も変わります。当社も創業期は新聞折込の求人広告を作っていたわけですが、今の20代、30代のママは新聞はほとんど読まず、スマホから情報を得ています。当社も現在はネットの情報発信に力を入れています。

それでも、ママたちの「時間がない」「忙しい」という状況に変わりはないと思います。育児の悩みや夫から家事の協力が得られない、という悩みや不安も変わりません。昭和の時代に比べれば、家事や育児に快く協力してくれるイクメンは増えていますが、それでもママさん同士集まれば、8割は旦那の文句(笑)。

「働きたいけれど時間の制約があってなかなか仕事がない」という状況も、昔も今もあまり変わっていないと思います。

洋館家本店のモデルハウスで行われた読者=子育てママの座談会。

 

 

ライフスタイルに応じた
住み替え提案に共感

――洋館家が進めている戸建賃貸住宅や若年層向けの低価格住宅についてはどうご覧になっていますか。

松本 福田社長から会社の考え方などをいろいろ伺いました。住宅営業の方は、大きな素敵な住宅を売りたいのだろうと思っていましたが、そうではない。30代でも購入できる手頃な価格の家を勧められていて、なおかつ別に買わなくてもいい、賃貸でもいいのではないかと仰いました。子育ての期間は戸建に住んで、子供が独立したら2人用の家に移り、老後は便利な駅前に住む……といったライフスタイルに応じて住み替えていくというお話に大いに共感しました。

若い世代が無理なく購入できる低価格で品質の良い住宅の供給、ライフスタイルに応じた住み替えの提案、こうした素晴らしい考え方を持って事業されている洋館家さんのグループが、媒体広告やイベントを通じて働く子育てママの応援にも加わっていただき嬉しく思っています。

私は新卒でこの会社に入って、それから結婚して子供ができて、仕事をしながら子育てをしてきました。たまたま実家に土地があったのでそこに家を建てたのですが、素敵なマイホームに夢を膨らませて、色々と要望しこだわって大工さんに建ててもらいました。でも、今では大失敗だったと思っています。使いにくいところが多いし、子どもが独立する時期を間近にすると、部屋数もそんなにいらなかったことにも気付きます。そういうことを全く考えずに建ててしまいました。もっと知識を持って臨めばよかった。そんな反省もあって、コラボ企画の一つとして、家を建てようかという読者と専門家との勉強会を開催したりしています。

福田社長のお話から、建て方の勉強にあたっては人生プランも考えていかなればいけないということを強く感じました。家を何度も建てるという人は少ないかもしれませんが、家を買うのは別に一生に一度でなくてもいいわけです。買わなくても、賃貸でもいい。そういう考えも含めて、若いママたちと住まいについて考えてみたいですね。

「ライフスタイルに応じて住み替えていくというお話に共感」と語る松本氏

 

――今後、洋館家とはどんなコラボができそうですか。また、洋館家グループに望むことはありますか。

松本 先ほど申し上げた住まいづくりの勉強会やセミナーのようなものは、若い世代で家を建てようと考えている人たちには必要な機会だと思います。ローンの組み方とか、そういう講座はよくありますが、これからの人生を考えた間取りや建て方、住まい方といったことはあまりなく、新鮮だと思います。当社は現在、栃木県内のみで事業活動をしていますから、他県の会員の方には洋館家さんを通じてご提案もできるかもしれません。

洋館家さんは戸建賃貸住宅の展開ということでオーナー層については随分と研究され、また情報も発信されてきたかと思います。でも、福田社長も仰っていましたが、賃貸入居者、住宅購入者となる若い世代へのブランドの浸透はまだまだのようです。この世代にブランドイメージを定着させるには、思い切って、これまでの広報販促とは別途のブランディングが必要かもしれません。その点でもお手伝いができればと考えています。

編集部の会議風景。子育て世代のニーズは住宅業界にとっての貴重な情報

 


ママトコドモト

 

栃木県の育児中のママ向けの地元密着情報誌。子どもを持つ女性で編集チームを編成。冊子版「ママトコドモトBOOK」はA5変型判全カラー96ページ。生後6ヵ月〜12歳児のママ(20代〜40代)を読者対象に栃木県全域に年2回 (3月・8月)、20,000部発行。フリーペーパー「ママトコドモトfree」はB2変型判。「BOOK」と同様ターゲットに毎月1回発行。宇都宮・県北版50,000部、県南版30,000部発行。県内の幼稚園・保育園・子育てサロンの子供達へ配布・カワチ・オータニへラック設置・小児科・産婦人科・歯科へ配布。

 

「ママトコドモト」の編集スタッフは子育てママが主体。

 

https://mamakodo.com

株式会社ビジュアル

 

1991年3月設立。深澤明子社長。求人情報誌「ビジュアルジョブ」発行のほか、求人サイトの運営、育児、ペットなどさまざまな情報誌を発行。広告デザイン、各種印刷物・販促企画コンサルティング、Web制作、ネットマーケティング、SNS運用代行、各種映像物の撮影・編集など広範な事業を展開。

 

本社

〒321-0972
栃木県宇都宮市下川俣町166−1
TEL.028-683-4100
https://www.visual.co.jp

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