今後の戸建て賃貸ビジネスを考えるためのDATA
テレビよりスマホに
工務店・不動産会社のための
インターネット&スマートフォン対応
10代・20代はネット中心で新聞はほぼ読まない
インターネットの時代、スマートフォンの時代と言われ続けていますが、今は過渡期だけに、年齢層によって利用度が大きく違います。総務省の調査によると、10代・20代ではテレビよりインターネット(パソコン、スマホ、タブレットなどの合計)のほうが長時間利用されています。40代以上と比べると、その違いは圧倒的です。
逆に、新聞やラジオの落ち込みぶりも目立ちます。今の若年層が消費の主役になると、新聞折込チラシはなくなっているかもしれません。音声電話の落ち込みも激しく、広告も書類確認も連絡も、今以上にネットが主流になりそうです。
ネット接続はパソコンからスマホがメインに
インターネット接続はどんどん機器が小さくなってきています。大きなデスクトップパソコンからノートパソコン、そして今や50代まではパソコンよりスマホがメインです。デスクトップの20インチ以上の画面が、今や5インチ前後にまで小さくなりました。その分、どこへでも持ち運べるので5年間で倍以上に利用時間が長くなっています。
建設業界や不動産業界はIT化が比較的進んでいない業界と言われますが、世の中がネット化、スマホ化に向かっている今、対応を求められています。まずは、ホームページを様々なスマホから見てチェックすることから始めてください。
■ 主な機器によるインターネット平均利用時間(年齢別・休日1日)
資料:総務省・情報通信政策研究所
「平成27年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(平成28年8月)
部屋探しもスマホで
賃貸物件の部屋探しもスマホ
不動産会社の店頭への来店は減る傾向
女性社会人は3人に1人以上がスマホで探す
リクルート・住まいカンパニーが年に1度行う実態調査によると、部屋探しの手段として一番良く使われているのは、パソコン用サイト。SUUMO、HOME'S、アットホーム、キャッシュバック賃貸などがあります。そして不動産会社へ訪問、スマホ用サイト(上記サイトのスマホ版など)が僅差で続きます。
特徴的なのは、男性社会人はパソコン用サイトが62.8%と多く、女性社会人はスマホ用サイトが35.8%と顕著に多いこと。ファミリーは家族で検討しやすいからか、紙の資料が人気、学生は学校の紹介が2割を超します。
スマホにはサイト、アプリ、SNSがある
部屋探しの手段を3年間の経年比較で見てみると、パソコン用サイトと不動産会社に訪問が減り、スマホ用サイト・アプリが増えていることがわかります。今後もこの数字は増え続けると予想されます。
ただ、業務としてスマホ対応するのが難しいのは、サイト(ブラウザで見る普通のホームページ)、アプリ(専用のソフト)、SNS(フェイスブックやラインなど)の3つの方向があることです。アプリは初期投資がかかりますので、自社サイトにブログなどの情報を載せ、それをSNSで告知するのが入りやすい形です。
賃貸ビジネスNEWS
スマホを使った最新 部屋探しサービス!
人工知能にバーチャルリアリティも
IT化に慎重だと言われる不動産・建設業界ですが、スタートアップ企業や、異業種企業の参入が続いていることもあり、ITによる新しい動きが出てきています。今回は中でもスマートフォン利用者をターゲットに人気を集めているサービスをご紹介します。
人工知能チャットで自動的に部屋探し
不動産会社に行かないどころか、人工知能を相手にスマホで部屋探しをするサービスが登場しています。
チャットボットと呼ばれるシステムで、ユーザーからの質問や要望に人工知能が自然な答えを返します。
たとえば「ヘヤジイ」では、「渋谷周辺で家賃8万円ぐらいで、ペットOKの物件はない?」とチャットで送信すると、「これはどうじゃ」などと、当てはまる物件情報を送ってきます。それに「もう少し安く」「もっと西で」などとやりとりしているうちに、自分にぴったりの物件が見つかるという仕組みです。
SUUMOなどの賃貸情報サイトだと、いちいち希望条件をいろいろチェックしたりして検索しますが、その手間が省けます。気軽で気も使わなくていいと、若年層に人気です。
お部屋探しBOTヘヤジイ https://chat.heyazine.com/
オンライン接客型の不動産屋さんIetty https://ietty.me/
ヴァーチャルリアリティで内見可能に
いよいよ2016年はヴァーチャルリアリティ(VR、仮想現実)実用化元年と言われます。比較的安い値段でVRを体感できる機器が販売され、不動産業界にもその波が来ています。
不動産会社専門のVR内見システムがそれです。現在は不動産会社の社内でお客様にご希望の物件のVR映像を見てもらい、オフィスにいながら物件の中を見歩いている感覚になれるという形ですが、そのうち、スマホと自宅のVR機器で内見できるようになりそうです。たとえば遠距離の引っ越し時、現地に行かずに物件を確認するといった用途に使えそうです。
野村不動産では、ドローン(高性能なリモコン式小型ヘリコプター)とVRを組み合わせて内見するなど、近未来を感じさせる施策を発表しています。次の一手が楽しみです。
NURVE(ナーブ) http://chintai.nurve.jp/