今後の戸建賃貸ビジネスを考えるためのDATA


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見学会  

  日本にも大富豪が続々誕生

 1億総中流社会と言われた1980年代も今は昔。バブル 崩壊、長引く不況、東日本大震災などを経て、日本でも格差が問題になり、大規模なデモも起こっています。
 まず、成功したIT長者や、自宅で1秒何億円もの金額を動かすデイトレーダーのような大富豪が登場しました。デフレの影響を受けて、日本人の給与額は下がり続けていますが、低収入層の増加に比べ、高収入層はあまり減らず、中間層が減ってきています。上と下の差が広がる構図です。

  貧困層も増え、貧しい国に

 貧困層も確実に増えています。国際機関、OECD(経済協力開発機構)の発表によると、日本の貧困率(国民の中央値の半分未満の収入しかない人の割合)は15%を超え、加盟34 国中の6位。国自体が経済破綻したギリシャより多いという衝撃の数字もあります。
 実際、生活保護を受ける人が戦後最高を記録したり、大学に通うのに奨学金を受けている学生の割合が51%と半分を超えるなど、数字が貧困層の存在を表しています。


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  格差は小泉政権のせい?

 格差が広がった理由は、小泉政権時代に導入された新自由主義政策(富める者がより儲かれば、貧しい人にも富が行き渡る)の影響もありますが、日本にいながら、インターネットを通じて世界中の安い物を買ったり労働者に依頼できたりするようになったことが大きいと言われます。
 この格差は、海外の例を見ても、固定化・世襲化する傾向があります。貧しい家庭に育つと、満足な教育、医療が受けられず、大人になっても成功できないというわけです。

  家を買わず一生賃貸派が増える

 格差が広がり固定化すると、ビジネス面では、特定の層にターゲットを絞った商品やサービスが増えてきます。不動産業界では、たとえば富裕層向けの億ション。10 億円以上の部屋まで完売しています。多いと言われる外国人は3割ほどで、大半は日本人が買っているようです。
 貧困層向けには、賃貸物件の増加が挙げられます。収入や将来の不安もあり、持ち家ではなく賃貸を希望する人が増え、それに対応した賃貸物件の整備が求められています。


 賃貸ビジネスNEWS

 不動産も必要な時だけ借りる時代!? 
  広がるシェアリングビジネス

 ネットによって広がった格差はネットで解決する、という流れから生ま れ、拡大しているのが、シェアリング・ビジネスです。持たずに必要な時だけ借りる──。今や世界中で大きな流れになっています。ここでは不動産関連のサービスを紹介します。

  【シェアハウス】=共同住宅

 日本でのシェアリング(共有)ブームの火付け役は、フジテレビのバラエティ「テラスハウス」でしょう。全く他人の男女6人が一軒家をシェアして同居し、恋に喧嘩にと共同生活を送るリアリティ番組です。そこからシェアハウスが注目を集め、都市圏ではすっかり普通になっています。家主側からすると、部屋の多い戸建てやアパートなら、さほど改築せずに始められるのも広がった理由です。

  【Airbnb】=部屋を旅行者に一時貸

 世界での火付け役は、「Airbnb(エアビーアンドビー)」。自宅の空き部屋を旅行者に貸すサービスで、190 カ国で展開され、累計6,000 万人が利用しています。当初は個人が使っていない部屋や旅行中の自宅を貸す例が多かったのですが、今では賃貸物件をAirbnb専用に転用したり、専用物件を購入して貸すような企業が増えています。日本では「民泊」と呼ばれ、法的には違法ですが、大目に見られている状態です。ただ、日本への旅行者急増によるホテル不足から、近い将来、合法化されるという見方が強いです。

  店舗や駐車場の短期貸しも

 さらに、空き店舗や施設の廊下などの空きスペースを貸したり、庭を駐車場として貸すビジネスも生まれています。
 余った空間は必要な人に貸す、という視点で身の回りを見ると、案外ビジネスの種が転がっているかもしれません。





▲「ひつじ不動産」のページ
 主なシェア・ビジネスのサイト

「ひつじ不動産」シェアハウス専用  https://www.hituji.jp/

「Airbnb」空き部屋を旅行者に一時貸し  https://www.airbnb.jp/

「軒先」空き店舗や駐車場貸し  http://www.nokisaki.com/

「akippa」空き空間を駐車場化
 https://www.akippa.com/

「タイムズ」カーシェア
 https://plus.timescar.jp/

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