特集
SUUMOリサーチセンター
「2020年度賃貸契約者動向調査（首都圏）」
オンライン化進む！
コロナ禍の住まい探し
コロナ禍は私たちの生活様式を一変させましたが、住まい探しにも影響が出始めているようです。今回は、新型コロナウイルス感染症が本格的に影響を及ぼしてから初の定点調査となった「2020年度 賃貸契約者動向調査（首都圏）」（対象入居時期：2020年4月～2021年3月）を取り上げ、コロナ禍で賃貸物件を契約した人の行動実態やニーズの変化を探ります。
契約者の約2割が
「オンライン内見」を実施
この調査で最も特徴的だったのは、コロナ禍によって、住まい探しのオンライン化が進んだ点です。
内見状況では、オンラインのみの内見実施者は「13.5％」、オフラインとの併用者が「6.2％」で、合計すると賃貸契約者の約2割がオンライン内見を利用したことがわかります。男女別では男性「26.2％」、女性「13％」と、男性が女性の倍に。年代別では、20代の男性が「31.4％」と最も高く、3割を超えました。スマホやタブレットなどを使いこなす世代を中心にオンライン内見が活用されたと推測できます。
「オンライン内見」により
見学物件数が増加
見学物件数にもオンライン化の影響が見られます。オンライン内見のみ実施者は平均「3.2件」で、オフライン内見のみの「2.9件」を0.3件上回りました。全体の平均（非内見者を含む）は「2.7件」で、過去最低だった2019年度と同等でした。
同調査での見学物件数は年々下落しており、不動産会社店舗への訪問数も平均1.5店舗と、2018年を底に下げ止まっています。SUUMOリサーチセンターでは「内見のオンライン化は、内見物件数の下落一辺倒だった昨今の傾向に一石を投じる結果となった」と解説しています。
オンラインでの
賃貸契約の認知率が大幅UP
では、オンライン上で完結する賃貸契約は、どの程度認知されているのでしょうか。
直近３年間の認知率を比較すると、2020年「73.3％」、2019年「59.7％」、2018年「29.3％」となっており、3年間で3割弱から7割以上まで大幅に増加していることが分かります。内容認知率は2020年「31.7％」、2019年「23.6％」、2018年「10.1％」で、認知率同様3年間で３倍以上の増加となりました。
「オンライン内見」や「IT重説」など、非接触の接客ニーズの高まりが、認知度UPの要因の一つと考えられます。
求める条件では
「通勤時間や間取り」に変化
コロナ禍により、住まいに求める条件にも変化が見られました。
契約の「決め手となった項目」を前年と比べると、「初期費用」「通勤・通学時間」が5ポイント以上減少、「間取り」が2ポイント以上増加していることから、これまで強いこだわりがあった条件へのニーズが減少していることがわかります。
リモートワーク実施者の「決め手になった項目」では、非実施者に比べて「面積＜広さ＞」が11.6ポイントも多く、物件に広さを求める傾向がより顕著になりました。
賃貸ビジネスNEWS
オンライン 内見ツール ３選
ぜひ揃えておきたい
便利なツールをご紹介
コロナ禍により、従来の来店や対面での接客に変わる集客方法として、オンライン内見やIT重説のニーズが高まっています。満足度の高いオンライン接客を実現するためには、まずはツールの準備から。スムーズなご案内をするために揃えておきたいツールをご紹介します。
両手をフリーに！
スマホ、タブレットスタンド
スマホやタブレットの映像を通してお客様へ物件のご案内をするオンライン内見。安定した映像を届けるのはもちろん、機器の操作や、寸法を測るなどの対応も必要となるため、デバイスをスタンドやホルダーに固定し、両手がフリーな状態で説明するのが望ましいようです。
台の上に置くタイプ、好きな場所に設置できる三脚タイプ、歩きながら説明する際の手持ちタイプなど、幾つかの種類を揃えておくとよいでしょう。
美しく見せる！
LDEリングライト
リングライトは、LEDライトが円形に配置された照明器具。映像のクオリティや印象をアップさせる効果が期待できるため、WEB会議や動画配信に利用されています。
薄型デバイスや家具の端などに挟んで設置するクリップタイプから、三脚型のスタンドにスマホを固定できるタイプまで多種多用。明るさを調節したり、白色・暖色など色を切り替えることができるタイプもあるため、用途に応じて選ぶ必要がありそうです。
お客様の声を聞き逃さない！
ヘッドセット
「ヘッドセット」とは、相手の声を聞くためのヘッドホンやイヤホンと、自分の声を相手に届けるためのマイクが一体化した、マイク付きのイヤホン・ヘッドホン。スマホなどを操作しながら通話できるうえ、離れていても音声のやり取りが可能なので、途切れる事なくお客様対応をすることができます。
イヤホン・ヘッドホン型の他に、耳に引っかけるイヤフック型や、首にかけるネックバンド型もあります。
