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大家さんに聞いた!
『コロナの影響・やったこと・不安なこと|アンケート結果』
コロナ時代、賃貸オーナーの対応と不安

新型コロナウイルスの感染拡大は不動産業界にも大きな影響を及ぼしています。賃貸住宅の大家さんは、実際にはどのような影響を受け、どのような対応をとっているのでしょう。賃貸経営情報誌「オーナーズ・スタイル」がメールマガジンの読者を対象に実施した調査から実態を見ていきます。

さまざまな影響を受ける所有物件

 この調査では約3割の大家さんが新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたと回答、所有物件総数の6.2%に、家賃の滞納、減免・遅延の相談、退去の通告などが発生しました。調査が2020年5月14日~5月24日に実施されたことを考慮すると、感染拡大の長期化により、その数はさらに増加しているかもしれません。
 また「何月分の家賃から影響があったか」の質問に対しては、「4月分」からが半数近くを占めました。早い時期から影響が出始めており、入居者も新型コロナウイルス感染拡大に敏感に反応したことがわかります。

所有物件の、滞納・退去などの割合は?

所有物件の、滞納・退去などの割合は?

入居者からの要請は「家賃の減額」が最多

 入居者からの要請や通告の内容で最も多いのは「家賃の減額」で48.5%と半数近くを占めました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で収入が低下し、先行きも不安な入居者は、「退去」や「家賃支払いの先延ばし」よりも、とりあえず現状を凌ぐことができる現実的な対応を望んだようです。
 一方、大家さんは、個々に経済状況や賃貸状況が異なるものの、前例のない緊急事態の中で、要請や通告をどう受け入れるのか、また拒否するのか、難しい判断を迫られたのではないでしょうか。

入居者からの要請で最も多いのは?

入居者からの要請で最も多いのは?

6割以上のオーナーが要請を受諾

 入居者からの要請や通告を受諾した大家さんは62.0%、受諾しなかった大家さんは20.7%でした。また、受諾しなかった大家さんの半分以上は家賃補助や住居確保給付金の申請を入居者に勧めています。
 フリーコメントを見ても、入居者の置かれた状況を十分に考慮した上で要請を受諾するか判断している様子がわかります。「減額はできない」と一蹴するのではなく、「緊急事態なので、対応を一緒に考えましょう」といった、やさしい対応をとる大家さんが多く、入居者にとっては、ありがたい結果となりました。

入居者の減免要請を受諾しましたか?

入居者の減免要請を受諾しましたか?

多くの心配事を抱える大家さん

 調査の時点で「今のところ影響はない」と回答した大家さんでも、今後については、25.7%の方が「今後は影響が出るだろう」、53.9%の方が「わからない」と回答し、先行きに不安を感じています。
 全ての大家さんに聞いた、新型コロナウイルスの影響で、いま困っている事や心配事では、「空室の長期化(38.1%)」「家賃の下落(35.6%)」「滞納の増加(34.4%)」などが上位を占めました。しかし、どの項目も数字に大差はなく、大家さんは、頭の痛い心配事を数多く抱えているのが現状です。

コロナの影響で心配していることは?

コロナの影響で心配していることは?

※引用データ: オーナーズ・スタイル|
大家さんに聞いた!コロナの影響・やったこと・不安なこと
(2020年6月2日発表)

賃貸ビジネスNEWS

コロナで変わった住みたい街
住みたい街ランキングに異変あり!?注目の3つの街

 新型コロナウイルスの感染拡大により「住みたい街」が変わりつつあります。3密を避けられる、仕事部屋を確保したい、散歩を楽しみたいなどの理由で、これまで都心に偏りがちだったランキングの上位に、郊外都市が登場しました。

話題の新興住宅地「流山おおたかの森」

話題の新興住宅地「流山おおたかの森」  ゼロリノベの調査で49位→3位と急浮上したのは、千葉県流山市の「流山おおたかの森」駅。つくばエクスプレス開通に伴い開業した駅で、浅草まで最短19分と都心へのアクセスはスムーズです。
 昔ながらの豊かな自然が満喫できる一方で、駅周辺は生活利便性が高く、大型商業施設やメディカルモールなどが整備され話題となりました。開発が進行中の新興住宅地であるため、今後の住宅供給状況も見逃せません。
※参考調査 ゼロリノベ|関東版住みたい街ランキング

街と自然が共存「本厚木」

街と自然が共存「本厚木」  LIFULL HOME'Sの調査で前回4位から初めてトップに躍り出たのは、小田急小田原線の本厚木駅。都心から距離がありますが、快速や急行が停車するためダイレクトアクセスが可能で、新宿までは1時間足らずです。
 街の便利さと自然が共存しているのが特徴で、住み心地がよいと、もともと人気の高いエリアでしたが、テレワークの導入や、感染リスクに着目した住居選びによって、さらに注目を集めているようです。
※参考調査 LIFULL HOME'S|借りて住みたい街ランキング(首都圏版)

戸建ても夢じゃない!?「八街」

戸建ても夢じゃない!?「八街」  同じくLIFULL HOME'Sの調査で、問合せ増加率1位が八街(やちまた)市。千葉県の郊外に位置し、JR総武本線で千葉や東京にダイレクトアクセスが可能、成田空港や高速道路のICへのアクセスも抜群です。
 注目すべきは、不動産価格の安さ。戸建てにも手が届き、賃貸の家賃も都心に比べると格安です。市をあげて実施する、定住や移住を推進するための様々な取り組みも要・チェックです。
※参考調査 LIFULL HOME'S|借りて住みたい街ランキング(首都圏版)

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