今後の戸建て賃貸ビジネスを考えるためのDATA
家以外の省エネ
省エネと言えばクルマ
低燃費エコカーが増加中
石油の4割は自動車用ガソリン等に使用
省エネの代表は「家」以外では、真っ先にクルマが挙がります。クルマの場合、ガソリンの消費量を抑えるという「低燃費」と、CO2(二酸化炭素)の排出を抑える「低炭素」の両方が求められます。
CO2の排出量は移動・輸送全体で住宅の1.1倍、そのうち半分が「乗用車」による排出で、全体の1割近くにもなります。そして、ガソリンの素、石油の消費量にいたっては4割が自動車です。
比較的公共交通手段が発達している日本でさえこの状況なので、世界中で省エネの動きが広がっています。
2030年にはエコカーの割合が半数に
エコカーの代表はハイブリッド車で、日本では2010年頃から急増し、2015年度末で500万台を超え、全自動車の7%近くを占めます。他にも様々なエコカーがあります。
「ハイブリッド車」:ガソリン+走行時に発生した電力でモーターを回す。「プラグインハイブリッド車」:コンセントで充電も可能。「電気自動車」:充電式電気オンリー車。「燃料電池車」:水素と酸素で電気を作って走行。「水素自動車」:水素を燃やして走行。ほか、「天然ガス車」「バイオ燃料車」など。
2030年には、上記を合わせてエコカーが日本の自動車の半数を占めると予測されています。
エコカーの省エネ度
燃料効率の悪いエンジン
次世代は電気と燃料電池の勝負!?
省エネ度で見れば電気自動車が優秀
エコカーは大きく分けて、①エンジンを使わない車(燃料電池車、電気自動車)、②エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車、③エンジンの省エネ性能を上げた車(クリーンディーゼルなど)の3種類です。
電気モーターはエンジンよりも効率が良いので、エンジンを使わないほど省エネ性能が高くなります。
日本は少資源国。エコカー開発もハイブリッド車を開発してトップを走っていました。しかし、さらに進んだ電気自動車は、技術的に簡単で部品も少ないので普及すると収益が悪化するからか、燃料電池車開発を進めています。
中国市場の動向で技術競争に決着が
世界的には燃料電池車は日本とヨーロッパの一部ぐらいで、多くの国は電気自動車か、日本のハイブリッド車より電気自動車色の強いプラグインハイブリッド車が主流です。
とは言っても、世界の電気系エコカーの総保有台数はわずか126万台です。日本のハイブリッド車が500万台を超えていますから、まだ導入の入り口です。
これからは、最大の自動車生産国であり、販売国でもある中国(販売台数はアメリカの倍、日本の6倍!)の動向次第で勝負が決まりそうです。今のところ中国は電気自動車推しですが、果たしてどうなりますか…。
【DATA4】世界各国の電気系エコカー保有台数比較(2016年)
出典:International Energy Agency(国際エネルギー機関)「Global EV Outlook 2016
賃貸ビジネスNEWS
最新エコカー&魅惑の中国車を紹介
意外に高性能な中国の電気自動車
中国は今や世界の自動車産業の中心です。と言いながら、中国車を見たことのある方は少ないと思います。そこで、中国をはじめ米欧の最新エコカーを紹介します。アメリカ車が日本車に抜かれたように、中国車がブランドになるかも!?と思わせるクルマが登場します。
【中国】7人乗りの快速SUV
出典:NIO https://www.nio.io/es8
中国の最新エコカーは、創業から3年の電気自動車スタートアップ企業、蔚来汽車の「NIO(ニーオ) ES8」。2017年5月に発表した「EP9」がランボルギーニの高性能モデルより速いと話題になりましたが、ES8も3列シート7人乗りのSUVながら、速い。1回の航続距離が伸びるよう、バッテリは充電式ではなく、交換式を採用しています。2018年発売予定で、お値段は約760万円。
【アメリカ】400万円のスーパーEV
出典:テスラジャパン https://www.tesla.com/jp/model3
アメリカのエコカー代表は、カリスマ経営者イーロン・マスク率いるテスラの「Model3」。テスラはそれまで地味だった電気自動車を一気にスーパーカーのような華やかなクルマに変えましたが、高い!1,000万円超えは当たり前でした。が、Model3は約400万円程度です。その割に速く、オートパイロット付き、満充電で約350km走行可能とあって、既に世界で50万台以上の予約注文を集める人気ぶりで、今注文しても日本納車は2019年。ちなみにテスラは電気自動車のトラックも凄いです。
【欧州】マイクロ電気自動車200万円
出典:Uniti https://www.uniti.earth/
ヨーロッパの最新電気自動車からは、前後1シートずつの2人乗り電気自動車、スウェーデンのスタートアップ企業ユニティの「Unity One」。少子高齢化や省エネから小型のマイクロカーは注目を集めています。このクルマはボタンではなく対話型ディスプレイで操作するなど、自動運転を予定した設計です。3時間の充電で300km(東京から名古屋や仙台ぐらい)走行できます。値段は日本円で200万円弱。2019年欧州出荷予定だとか。