オーナーインタビュー 05

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“持家”感覚の住まいを提供したい

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栃木県宇都宮市
五月女 佳弘 氏
五月女 和枝 氏

「最初は、本当にこの予算で建つのかと思った」と五月女佳弘氏(左)
「持ち家感覚を大事にしたい」と五月女和枝氏(右)





 鎌倉時代の下野宇都宮氏に連なる五月女(そうとめ)家は、宇都宮市岡本地域の旧家。現在の当主・五月女佳弘氏は、先々代からの借地・借家を引継ぎ、時代にあった経営を家族とともに模索しています。※文中は「佳弘」氏、「和枝」氏と記載しました。

  新たな貸家経営で洋館家を選択

ーー洋館家で建てようと考えたキッカケは?

佳弘 この地域はずっと以前に区画整理が決まり、借地の人も出ていき、持っていた貸家も壊したりして、10年以上何もできずにいました。周辺の整備もようやく進み、何カ所かの遊休地に改めて貸家を建てることにしましたが、いくつかのハウスメーカーにあたりました。その中の一つに洋館家さんがあったんです。
 当時の商品は税込みで700万円台というもので、本当にそれで建つのかと見に行ったのが最初です。建物はなかなかよかったので、私の持っている土地を教え、プランを出してもらいました。ちょっと変形の土地でしたが良いプランを出してくれて、また営業対応などもとても良かったのでお任せすることにしました。すぐに入居も決まり、以来、遊休地に順次お願いしています。
 大手ハウスメーカーも営業に来ますが、物件を見せて投資額を言うと「うちではこの価格では到底無理です」と帰っていきます(笑)。
和枝 今回の新築4棟を合わせて、全部で19棟になっています。今まで建てた物件もおかげさまで満室です。このエリアは大型の工業団地があり、ホンダやキヤノンなど大手の工場もありますので、そこや関係企業に勤める方たちが入居してくれています。会社契約も多いので、多少高めの家賃でも入居を決めていただいています。

並んだ3棟はすべて別タイプの建物

キッチン設備も1棟ごとに選ぶ

  不安要素が多い集合賃貸の経営

ーー 最初から戸建賃貸を建てるつもりだったのですか。

和枝 はい。集合アパートは考えませんでした。最初にお願いした土地は形が集合向きではなかったということもありますが、アパートは古くなると空室が出やすいと考えたからです。このあたりでも新築は満室ですが、少し古くなるとすぐ空いてしまいます。古い物件から近所の新しい物件に入居者が移ってしまうということもあるようです。賃料も上がっていませんし、新築の方が安いということもあるようですから。それならば、長く住んでもらえて、家賃も高めに設定できる戸建の方がいいと考えました。
佳弘 税理士さんからも、集合ではなく戸建でいくべきだとアドバイスをもらっていましたし。
和枝 ただ、戸建貸家と言っても昔ながらの同じ形の小さな家を並べるということはしたくなかったですね。見た目は借家に見えない家の方が、入居者の方も良いのではないかと思いました。建売住宅でも同じ形の家が並んでいることがありますが、ここではみな違うタイプの家を建てました。キッチンの設備なども入居者の気持ちになって選び、持家のように思ってもらえば、と物件ごとに変えています。

  戸建で賃貸経営の差別化を図る

ーー 周辺は、まだまだ住宅の需要がありますね。

佳弘 このあたりに貸家が増えるのは昭和40年代からだと思います。平出工業団地の分譲が始まるのが昭和37年で、貸家をはじめたのは私の家が最初ではないかと思います。50年代に県営団地ができ、分譲やアパートもどんどん建つようになります。時間はかかりましたが、区画整理も進んできてまだまだ住宅は建つと思いますよ。
和枝 学校や病院、大型スーパーなどもそろっていますから、住む環境としては良いところです。ここで借家に住んでいて、気に入ったから近くで家を建てたという人もいるくらいです。賃貸住宅もまだまだ建つとは思いますが、先ほども言ったようにアパート経営は難しいと思いますね。子供さんがいる若い会社員の方が、持家のような感じで長く住んでもらえる戸建賃貸であれば、空室の心配は少ないと考えています。

完成見学会には地元の地主や金融機関も来場


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  相続対策でのメリットも考慮


ーー賃貸経営についていろいろ研究されていますね。

和枝 ちょうど区画整理のことが落ち着いて新しい貸家を考える時期に、実は母が亡くなるということがありました。父が一人になり、相続のことなども考えなくてはならなくなったのです。それまでそんなことを考えたこともありませんでしたし、どこに土地があるかも知らない。兄がいますから、私はそういうことは考えなくていいと思っていました。
佳弘 息子は勤めていますから、娘にいろいろやってもらっています。戸建賃貸にしたのは分筆のことも考えてのことです。
和枝 うちの物件はみな、駐車スペースも余裕をもってとっています。このへんは2台所有は当たり前ですから、2台とも自宅前に止められるようにしています。
佳弘 借りている家と駐車スペースがズレていて、自分の家の前に他人のクルマがあるのは嫌ですからね。そして、駐車スペースも含めて、区分けがしっかりできるようにしていますから、1棟ずつ売ることもできます。
和枝 借地では住んでいる人が夜逃げのようにしていなくなってしまったということもありました。土地や家を貸すということはいろいろ難しい点がありますね。遊休地についてはまずは一段落しましたから、他の相続対策や土地活用はこれから少しずつ、勉強しながらやっていきたいと思っています。

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