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街づくりの木を全国に植えていきたい

ソニー生命保険株式会社
エクゼクティブ ライフプランナー

 

篠原  隆徳 氏


プロフィール
建材メーカーにて若干26歳で営業所長に。ソニー生命保険入社後も数々の賞を受賞し、最高名誉賞である社長賞を7年連続で受賞している。現在はファイナンシャルアドバイザー、コンサルティング、講師として多忙な日々を送っている。

ソニー生命保険株式会社/新宿ライフプランナーセンター第7支社 東京都渋谷区代々木2-1-5JR南新宿ビル17F
TEL 03-5358-1707

WEBサイト/ http://www.sonylife.co.jp/

SL17-4280-0063


「鈴木カバン制作室」をオープンした神山塾OBの鈴木氏(右)と

 今後問われるのは生き方の「質」


ーー「神山プロジェクト」と篠原さんの接点はどこにあったのですか。

篠原 私は前職で建材メーカーに勤めていました。そこで全国の中小工務店さんや職人さんたちとのつながりができました。現在の仕事に就いた後も、その方々との交流、人脈は私にとって大切なもので、私のお客様になっていただいている方も多数おられます。中小工務店はほとんど、地域密着で事業を行っていますが、少子高齢化や過疎化で地方の経済は年々厳しくなっています。そこで事業をする工務店さんにとっては、どうやって仕事を増やすかよりも、まず、街に若者を増やすのが先決なのです。
 私の大事なお客様の課題は、私にとっての問題でもあります。私は少しでも参考になることはないかと、ツテを頼って全国を歩き回り、地方活性化の成功事例を探しました。そのうちの一つが神山町です。他にも、空き家活用を行う尾道市、海外では「全米の住みたい街ランキング」第1位のアメリカ・オレゴン州のポートランドなど、参考になり、感銘をうける事例がいくつかあります。
 神山、尾道、ポートランドで印象に残ったのは、移住者を中心とした方々の自立的な生き方です。田舎で暮らしていくためには、自分の仕事を自分で作らねばなりません。つまり、人の役に立つための自分らしい表現方法を確立していかなければいけないのです。都会に比べ、田舎は経済的な豊かさでは劣るかもしれません。でも、そこには精神的な豊かさがあると私は思います。これからの世界はお金の損得ではなく、生き方の「質」が問われるのだということが、これらの街の取り組みや、人々の暮らしを見て実感しました。
 私が訪ねた場所やお話を伺った方々には、お客様である工務店の皆さんにも見て会っていただく機会を作りました。また東京で、これらの街づくりのキーパーソンを招き、工務店や設計事務所の皆さんを集めた勉強会も開いています。こうした中から、地域活性の成果が生まれてくると私は信じています。

 工務店を地域活性化の担い手に


ーー保険会社のセールスマンの仕事とは一見、大きく違うような気がしますが。

篠原 私の仕事は「ライフプランナー」です。その仕事はお金の損得だけをお客様にアドバイスするだけでは不十分だと私は考えています。「どうしたら幸せに生きられるのか」をご提案するためには、「どうしたら人生の質を上げることができるのか」について考えることが重要です。工務店のお客様に街づくりのキーパーソンをご紹介し、工務店の皆さんにそれぞれの地元で地域活性化の担い手になっていただくことは、事業の意義を明確にし、結果として仕事も増え、充実させていくことにつながると信じます。
 私がそのような考え方を持つのは、学生時代に神戸で阪神淡路大震災で被災したことが原点にあります。あの日、アパートの2階の部屋で寝ていた私は、激しい衝撃で目が覚めると1階にいました。1階部分はつぶれてしまい、4人の方が亡くなりました。半年前まで私は、そのアパートの1階に住んでいたのです。自分は生かされたんだ、そう思いました。瓦礫の中から原付バイクを引き上げ、それに乗って大阪まで食糧調達に走り、戻って避難所でおにぎりを配って歩いた時、私は「一人でも多くの方の人生や生活を守ること」を仕事にしようと思いました。
 その後の人生で就職し、さらにライプランナーヘの転職などを経験しましたが、いつでも人生の基本をそこに置いています。工務店のお客様に街づくりの担い手になっていただこうと奔走しているのは、「街づくりの木を全国に植えていきたい」と考えているからです。そしてそのことは、「一人でも多くの方の人生や生活を守ること」につながるという信念があるのです。

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